積み立てNISAやiDecoが身近になった昨今、なんとなく「投資を始めなければ」と焦っている人も多いのではないでしょうか。しかし、FP office STORY代表の尾﨑佳奈氏は「投資よりまず節約や貯蓄をしなければいけない人が多い」といいます。とはいえ我慢ばかりでは続かない……そこで今回、年収500万円の独身会社員Aさん(35歳)の事例から、ストレスを溜めずに貯蓄を続けるコツをみていきましょう。
年収500万円、35歳の独身会社員…「簡単な3つのルール」で実現した驚愕の貯金額 (※写真はイメージです/PIXTA)

「投資しなきゃ!」と焦る前に…節約・貯蓄はできている?

つみたてNISAやiDeCoなどの制度の普及や年金不安などから「投資を始めたほうがいい」という情報だけが独り歩きをし、いち早く投資を始めなければならないと感じている人が増えているように思います。しかし、はたしてそれは正しいのでしょうか?

 

筆者の事務所にもコロナをきっかけに、収入が減り将来が不安で投資を始めたいとご相談に来られるお客様が非常に増えています。

 

しかし、ご収入状況や生活スタイルなどについて話を聞いていると、投資よりまず節約や貯蓄をしなければいけない方が非常に多いです。そのような場合、筆者はまず投資を考える前に収入を増やすことや、支出を見直すことを提案しています。

 

一方、しっかり貯蓄ができたから運用を考えたいとご相談に来られる30代の若いお客様もいらっしゃいます。 

 

今回は、年収500万円の独身会社員が35歳で「貯蓄2,000万円」を実現した驚きの貯蓄術についてお伝えしたいと思います。

アウトドアの趣味も楽しむ、服もオシャレ…年収500万円の独身会社員Aさん

22歳からIT企業でWEBマーケティングの仕事に携わるAさん。仕事は忙しいもののいまは在宅でも仕事ができ、とてもやりがいのある充実した日々を送っていました。

 

趣味はたまに行く釣りやキャンプなどのアウトドアに、映画鑑賞とのこと。一見ファッションもシンプルに着こなしておりオシャレな印象。とても倹約家には見えませんでした。

 

【Aさんの収入】
・年収……500万円
・手取り年収……395万円(月25万円、ボーナス95万円)

 

【Aさんの支出】
・家賃……8万8,000円
・光熱費……1万円
・通信費等……5,000円
・食費……3万円
・生活必需品等……1万円
・衣服費……2万円
・交際費その他……3万前後
・貯蓄……5万円

 

Aさんはざっと上記のような形で毎月5万円、加えてボーナスで50万円ほど貯金をし、年間110万円~200万円貯蓄してきたそうです。