マイニングの仕組みやマイニングができる暗号資産、始める手順について解説します。また、3種類のマイニング方法の違い、個人におすすめの方法なども説明します。
暗号資産の「マイニング」とは?ビットコインを受け取れるって本当? (※画像はイメージです/PIXTA)

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暗号資産には、取引所や販売所で購入する方法だけではなく、「マイニング」という方法もあります。マイニングは誰でも始めることができるのでしょうか? また、始めるためには何を用意すればいいのでしょうか?

 

この記事では、マイニングの仕組み、種類、始める手順について紹介します。

1. マイニングとは?
1.1. マイニングの仕組み
1.2. マイニングの報酬
1.3. マイニングできる暗号資産
2. マイニング3種類の特徴
2.1. ソロマイニング
2.2. クラウドマイニング
2.3. プールマイニング
3. クラウドマイニングを始める手順
4. まとめ

1. マイニングとは?

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

まず、マイニングの基本的な仕組みや報酬について説明します。

 

1.1. マイニングの仕組み

暗号資産業界における「マイニング(採掘)」とは、暗号資産の売買取引などを記録する作業にコンピュータを使って貢献し、その見返りに、新たに発行される暗号資産を報酬として受け取ることです。

 

暗号資産には、日本銀行のような中央集権的な管理者がいません。そのため、暗号資産の取引記録は不正を防ぐためにインターネット上の「ブロックチェーン」という台帳に記録されます。取引を記録して承認する作業が必要になりますが、第三者であるマイナー(採掘者)が「承認」してブロックチェーンの末尾につないでいく作業を行います。

 

ビットコインの取引データである「トランザクション」は、「ブロック」というデータの塊にまとめられ約10分ごとに作られます。

 

新たなブロックチェーンを承認して追加するためには、コンピュータの演算機能を使って難解な数学問題を解く必要があります。早く解いた人しか報酬をもらえないので、コンピュータの性能を上げるなどマイナーたちは競争に備えています。

 

1.2. マイニングの報酬

マイニングの報酬は、誰かから支払われるのではなく、マイニングを行ったら自動的に支払われるように設定されています。

 

マイニングにより得られる報酬は、下記の2種類です。

 

  1. トランザクション手数料
  2. マイニング報酬

 

トランザクション手数料は、暗号資産の取引を行う人から受け取る手数料です。マイニング報酬としては、マイニングによって新しく作られた暗号資産を得られます。

 

ビットコインの場合、急激なインフレが起こることを避けるために210万ブロック追加されるごとにおよそ4年の間隔で報酬が半減されるように調整されています。これを「半減期」といい、次に来るビットコインの半減期は2024年ごろといわれています。

 

なお、ビットコインの発行上限は2,100万枚と決まっており、この報酬システムは2140年ごろまで続きます。

 

1.3. マイニングできる暗号資産

マイニングはすべての暗号資産でできるわけではありません。

 

メジャーコインでいうと、ビットコインの他、イーサリアム、イーサリアムクラシック、モナコインなどのコインはマイニングができますが、リップル(XRP)はマイニングができません。リップルはすでに発行枚数が決まっており、すべて発行済だからです。また、流通量も少なく知名度も低い「草コイン」もマイニングができます。

 

将来性があるコインをマイニングすれば、将来そのコインが値上がりしたときにマイニング報酬の価値が上がる可能性があります。しかし、草コインの値動きは激しく、大幅に価格が下落・無価値になってしまうことも多々あるので注意しましょう。

2. マイニング3種類の特徴

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

マイニングには3種類の方法があります。本項ではそれぞれの方法について説明します。

 

2.1. ソロマイニング

ソロマイニングは、個人のパソコンやスマホでマイニングを行う方法です。ASICという高性能マシンまたはGPU(計算処理をする半導体チップ)を購入する必要があり、電気代もかかります。日本は諸外国(発展途上国)と比べると電気代が高いので、実は効率がよい方法とはいえません。

 

個人で用意できるマシンのスペックは、マイニングを本業として事業として行う企業に比べると、どうしても劣ってしまいます。特に、ビットコインのようなメジャーコインはマイナー参加者が多いので、個人で競争に勝つのは難しいでしょう。

 

また、今はスペックが高いマシンでも、すぐに時代遅れになってしまいます。スペックの高いマシンを購入しようと思うと、その費用は数百万円にもなるので、個人で何回も買い替えるのは難しいのが現実です。

 

そのため、一見手軽な方法に感じるかもしれませんが、ソロマイニングで儲けるのは難しいという意見が多いです。

 

2.2. クラウドマイニング

クラウドマイニングは、初心者でも始めやすい方法です。マイニングを事業にしている会社に投資してマイニングを代行してもらい、配当として利益を得ます。日本の電気代は高いので、電気代が安い国でマイニングをしている会社に投資ができるといった魅力があります。

 

また、自分でマイニングする必要はないので、専門知識や高額な機材を購入する必要はありません。しかし、マイニングを代行してもらう企業へ手数料を支払う必要はあります。

 

また、詐欺で暗号資産を集める悪質な業者も混在しますので、信頼できる業者を見つけるのが難しいのもデメリットです。

 

2.3. プールマイニング

プールマイニングとは、個人のマシンパワーをインターネット上で貸し出して、集団でマイニングを行う方法です。複数のマイナーが同時に作業するので早く作業ができ、ソロマイニングに比べると報酬を得られる確率も高いです。ただし、貸し出した割合で報酬が決まるので、貢献するパワーが少ないとリターンも少ない点は理解しておくべきでしょう。

 

専用のソフトをインストールするだけで始めることができますが、報酬の分配は計算力に応じて行われるため、ハイスペックな機材を用意する必要があります。また、24時間マシンをつけっぱなしにするので電気代もかかります。

3. クラウドマイニングを始める手順

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

クラウドマイニングを始める手順は、以下の通りです。

 

  1. マイニングサービスを選ぶ
  2. マイニングソフトをインストールする
  3. マイニングソフトと暗号資産用口座(ウォレット)のアドレスを同期する
  4. マイニングする通貨のハッシュパワーを購入する

 

クラウドマイニングの場合はクラウド上でマシンをレンタルできるので、通常使っているパソコンで事足ります。マイニングソフトをインストールし、暗号資産用口座を同期すれば始められます。

4. まとめ

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

暗号資産の売買取引などを記録する作業にコンピュータを使って貢献し、報酬として暗号資産を受け取ることをマイニングといいます。

 

個人でやる場合は「ソロマイニング」が一般的ですが、パソコン代や電気代がかかって割に合わないことが多いようです。

 

もし取り組む場合は本気で勉強して、「クラウドマイニング」を検討することをおすすめします。