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「ハードウェアウォレットがどんなものか知りたい」「おすすめのハードウォレットや使い方を教えてほしい」など、ハードウェアウォレットが気になっている方は多いはずです。
この記事では、ハードウェアウォレットがどんなものなのか、メリット・デメリットや注意点を紹介します。おすすめの商品や使い方も詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1. ハードウェアウォレットとは専用デバイスで仮想通貨を管理するウォレット
ハードウェアウォレットとは、専用デバイスを利用してオフラインでリカバリーフレーズ(秘密鍵)を保管できるウォレットのことで、コールドウォレットの一種です。複数の仮想通貨(暗号通貨)を管理でき、オフラインで保管するためセキュリティが高いのが特徴です。
ウォレットにはさまざまなデバイスがあるので、それぞれの特徴を理解したうえで自分のスタイルに合ったウォレットを選びましょう。
2. ハードウェアウォレットを利用するメリット4つ
ハードウェアウォレットのメリットを4つ紹介します。
- セキュリティレベルが高い
- バックアップが可能なので故障や紛失に対処できる
- 1つのデバイスで多数の通貨を管理できる
- 手数料を調整できる
順番に解説します。
2.1. セキュリティレベルが高い
ハードウェアウォレットは、セキュリティレベルが高いところが特徴です。
たとえば、ハッキングにより取引所に保管していた仮想通貨が盗まれたり、取引所が倒産し仮想通貨を失ったりするリスクを回避できます。
ハードウェアウォレットは、インターネット環境と切り離されたオフライン下でリカバリーフレーズを保管できます。オフラインで管理されたリカバリーフレーズはハッキングできないため、仮想通貨は盗まれません。
また、取引所の倒産やWebウォレット提供企業のサービスが停止しても、ハードウェアウォレットに保管していれば仮想通貨を失うことを回避できます。
2.2. バックアップが可能なので故障や紛失に対処できる
ハードウェアウォレットは、万が一破損や紛失しても復元が可能です。デバイスによって異なりますが、バックアップを取れるのが大きな理由です。
専用デバイスを落としたり水没させたりしても、バックアップを取っておけば復元できます。万が一紛失した場合でも、PINコードと呼ばれる暗証コードがアクセスに必要なので不正利用のリスクも軽減できます。
2.3. 1つのデバイスで多数の通貨を管理できる
ハードウェアウォレットに対応している仮想通貨であれば、多数の通貨を管理できます。
たとえば、ビットコインとイーサリアム、リップルに対応しているハードウェアウォレットであれば、3種類の仮想通貨を管理できます。国内取引所にない仮想通貨も、ハードウェアウォレットがあれば管理が可能です。
仮想通貨は7,000種類以上も存在しますが、ハードウェアウォレットによってはほとんどの仮想通貨を保管できるものもあります。
2.4. 手数料を調整できる
ハードウェアウォレットは、手数料の調整が可能です。
仮想通貨取引はトランザクションの速度に応じて手数料が変わるシステムが大半で、ユーザーは任意でトランザクションを選択できるからです。
トランザクションとは、コンピューターシステムの一連の処理単位のことです。手数料を安く済ませたい方は、トランザクションの速度が速いハードウェアウォレットを選びましょう。
3. ハードウェアウォレットを利用するデメリット3つ
ハードウェアウォレットを利用するデメリットを3つ紹介します。
- デバイスが比較的高価
- リカバリーフレーズ(復元ワード)を厳重に管理する必要がある
- 正規品は高価なうえ現状品薄である
順番に解説します。
3.1. デバイスが比較的高価
ハードウェアウォレットは、専用デバイスの価格が1万円以上するものが多く比較的高価です。ある程度資金に余裕がないと買えません。
ハードウェアウォレットは正規代理店以外でも買えますが、正規代理店以外で購入すると詐欺に遭ってしまうかもしれません。
実際に、デバイスのPINコードとリカバリーフレーズを把握したうえで販売する悪質な事例もあります。悪質なハードウェアウォレットを使用すると、仮想通貨が盗まれる可能性があります。
3.2. リカバリーフレーズ(復元ワード)を厳重に管理する必要がある
リカバリーフレーズ(復元ワード)は、ハードウェアウォレットを復元する際に使用するものなので厳重な管理が必要です。
ハードウェアウォレットのなかには暗号化されたデータが入っており、初期設定時に24個の英単語を書き出したものがリカバリーフレーズです。
リカバリーフレーズを紛失すると、仮想通貨が誰も取り出せない状態になったり盗まれたりする可能性があります。そのため、リカバリーフレーズを厳重に管理しましょう。
3.3. 正規品は高価なうえ現状品薄である
仮想通貨で資産運用する人が増えてから、ハードウェアウォレットの正規品は高騰し品薄状態となっています。すぐに手に入れるのは困難でしょう。
しかし、購入が難しいからといって、正規代理店以外で購入することはおすすめしません。
前述しましたが、正規代理店以外では詐欺を目的にハードウェアウォレットを販売している可能性があるからです。
すでに初期設定を済ませPINコードやリカバリーフレーズを把握したうえで販売している可能性があるため、正規の代理店での購入がおすすめです。
4. ハードウェアウォレットのおすすめ商品5選
ここからは、ハードウェアウォレットのおすすめ商品5選をご紹介します。使い方や目的に合う商品を見つけてみてください。
4.1. ネムやモナコインに対応の人気商品『Trezor』
Trezorは、TREZOR社が提供するハードウェアウォレットです。ビットコインやイーサリアムなど主要な仮想通貨をはじめ10種類以上に対応しています。
ハードウェアウォレットは海外製のものが多く、日本語が対応していない場合があります。Trezorは日本語の取扱説明書もあるのでスムーズに扱えるでしょう。
Trezorの価格は、14,800円(税込)です。
4.2. 日本で最も売れている『Ledger Nano S』
Ledger Nano Sは、Ledger社が提供しているハードウェアウォレットです。ビットコインやイーサリアム、ライトコイン、リップルなど複数の仮想通貨に対応しています。
Ledger Nano SはWindowsやMac、LinuxのLedger Live対応のUSBに接続して利用可能です。Chromebookは未対応なので注意してください。
Ledger Nano Sの価格は、9,889円(税込)です。
4.3. スマホでの接続が可能になった『Ledger Nano X』
Ledger Nano Xは、Ledger社が提供しているハードウェアウォレットです。ビットコインやイーサリアム、リップルなど、5,500種類以上の仮想通貨に対応しています。
Ledger Nano Xは、モバイルアプリ「Ledger Live」の利用で、スマホでも資産の確認や取引ができます。また、Bluetoothに対応しているので、PCやスマホに直接接続しなくても利用可能です。
Ledger Nano Xの価格は、23,937円(税込)です。
4.4. ステーキングにも対応『CoolWallet Pro』
CoolWalletProは、仮想通貨ステーキング対応の最新型ウォレットのことです。台湾のブロックチェーンセキュリティ企業のCoolBitXが提供しています。
仮想通貨の入出金に必要な秘密鍵を暗号化オフラインで管理するほか、軍事規格(CC EAL 6+)のセキュリティを備えています。モバイルアプリの利便性を利用しながら取引が可能です。
CoolWalletProは、13種類の仮想通貨に対応し、クレジットカードと同じ大きさで軽量かつ携帯性に優れています。
CoolWalletProの価格は、18,900円です。
4.5. BINANCEの出資で開発された『SafePal』
Safe Palは、BINANCEから出資を受けてSafe Pal社が開発し提供しているハードウェアウォレットです。20種類以上の仮想通貨に対応しています。
Safe PalはBluetoothやWi-Fi、USBが付いていないデバイスなので、QRコードをスマホで読み取って利用します。QRコードを読み取らない限り、誰にも入出金できないのが特徴です。
Safe Palの価格は69.99ドルで、1ドル136円で計算すると約9,518円です。
5. ハードウェアウォレットの使い方(Ledger Nano Xの場合)
ここでは、ハードウェアウォレットの使い方をLedger Nano Xを例にして解説します。はじめにLedger Nano Xの操作方法を簡単に説明します。
- 左ボタン:左に進む
- 右ボタン:右に進む
- 同時押し:決定(エンター)
- 同時長押し:電源のオン・オフ
決定の同時押しさえ覚えてしまえば、スムーズに操作ができるでしょう。まずは、左右のボタンを同時に長押しして起動します。
起動して初期設定画面が表示されなかった場合は、すでに初期設定がされている可能性があります。必要に応じてサポートセンターに問い合わせましょう。
5.1. 初期設定をする
Ledger Nano Xを起動すると「Welcome」の画面が表示されます。
4桁から8桁のPINコードを設定します。PINコードを入力できたら同時押し(決定)を押して進めてください。
PINコードの設定ができたら、24個の英単語のリカバリーフレーズが表示されます。注意事項も表示されるので、確認し理解したうえで次に進むようにしましょう。
リカバリーフレーズは大切なものなので間違いがないように記載し紛失しないように大切に保管してください。
書き終えると、リカバリーフレーズを正しく書き出せているかが自動で検証されます。これで初期設定は完了です。
5.2. 専用ソフトウェアと同期する
Ledger Nano Xの初期設定が終わったら、Ledger Live(専用ソフトウェア)と同期しましょう。
Ledgerの公式サイトを開き、「Download Ledger Live app」から使っているPCのOSを選んでソフトウェアをインストールします。
起動すると利用規約が表示されるので、同意にチェックを入れて次に進みましょう。次に購入したLedger Nano Xが正規品かどうかを確認します。
Ledger Nano XをPCに接続しPINコードを入力すると、正規品であるかどうかを確認できます。続いて、利用している仮想通貨取引所の口座をLedger Nano Xアカウントに追加しましょう。これでLedger Liveとの同期は完了です。
6. ハードウェアウォレットを安全に使うための注意点
最後に、ハードウェアウォレットを安全に使うための注意点を4つ紹介します。
- 盗難防止のために自分で初期設定する
- 設定したPINコードの管理も忘れずに行う
- ハードウェアウォレットの取扱いは自己責任
- 送金で所得税や贈与税がかかる場合がある
順番に解説します。
6.1. 盗難防止のために自分で初期設定する
どのメーカーのハードウェアウォレットにも、初期設定で必ずPINコードの設定、リカバリーフレーズの書き出しがあります。
リカバリーフレーズがあればウォレットを復元できるので、いざというときでもウォレット内の仮想通貨を引き出すことができます。
すでに初期設定を済ませた状態で販売されているデバイスを使うと、意図的に資産が盗まれる可能性があります。初期設定は必ず自分で行ってください。
6.2. 設定したPINコードの管理も忘れずに行う
ハードウェアウォレットで設定したPINコードは、忘れずに管理してください。
PINコードを忘れるとウォレットにアクセスする権限がなくなるため、送金ができません。
ただし、リカバリーフレーズさえあれば復元でき、PINコードを再設定することが可能です。復元するには24個の英単語を入力したりPINコードを再設定したりしなければならないので、手間がかかります。
6.3. ハードウェアウォレットの取扱いは自己責任
ハードウェアウォレットの取扱いは、自己責任なので気をつけてください。
なぜなら仮想通貨の取引所は、ハードウェアウォレットにかかわるトラブルについて関与できないからです。
たとえば、ビットコインキャッシュをビットコインウォレットに、イーサリアムをイーサリアムクラシックに誤送金してしまっても自己責任になります。
ハードウェアウォレットを操作するときは、きちんと詳細を確認しましょう。
6.4. 送金で所得税や贈与税がかかる場合がある
仮想通貨の送金は、所得税や贈与税がかかる場合があります。
たとえば、友人や家族にビットコインを売却するため送金した場合は所得税、友人や家族へのプレゼントで仮想通貨を送金した場合には贈与税がかかる場合があります。
利益が20万円以上の場合は所得税、贈与の金額が110万円以上の場合は贈与税がかかりますので、送金の際はご注意ください。
7. まとめ
この記事では、ハードウェアウォレットの概要とおすすめの商品や使い方、ハードウェアウォレットのメリット・デメリットについて解説しました。
ハードウェアウォレットを利用する際には、PINコードやリカバリーフレーズの管理を徹底し、盗まれたり忘れたりしないように気をつけましょう。もし、リカバリーフレーズが盗まれたら、資産も盗まれてしまいますので注意してください。
ハードウェアウォレットは、オフラインで安全に仮想通貨を保管できます。安全に管理するためにも、自分に合ったウォレットを選びましょう。