2022年5月現在ビットコイン含む様々なコインが下落していますが、売買するタイミングをどのように判断するべきなのか、また「半減期」とはいつなのかについて参考となるよう今後の価格予想を含めて説明します。
ビットコイン(BTC)の半減期とは?今後の価格予想と仕組みを解説! (※画像はイメージです/PIXTA)

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仮想通貨(暗号資産)初心者の方でも理解できるよう、ビットコイン半減期のメカニズムや、ビットコイン半減期がもたらす役割について詳しく解説していきます。

1. ビットコインの半減期について知る前の前提知識
1.1. そもそもビットコインとは何?
1.2. ビットコインの仕組みは?
1.3. マイニングで発行される
2. ビットコインの半減期とはどういうこと?
2.1. ビットコインの半減期の仕組みは?
2.2. 半減期とマイニングの関係性は?
2.3. 半減期と価格との関係性は?
2.4. 半減期はバブルといえる?
3. ビットコインの半減期の歴史とチャートを分析
3.1. 2012年半減期
3.2. 2016年半減期
3.3. 2020年半減期
4. 2021年はビットコインの半減期だった?
4.1. FCAに促されて下落
4.2. 翌年、2022年はどうなる?
5. ビットコインの次の半減期は2024年なの?
6. ビットコインの半減期の最後はいつ?
6.1. 2140年ごろと予測されている
7. ビットコインの半減期が与える影響とは?
7.1. ビットコイン価格への変動が大きい
7.2. 投資家へのメリットが大きい
7.3. 個々の鉱夫や小さな鉱業組織への影響
8. ビットコインの半減期や仮想通貨に関するQ&A
8.1. 仮想通貨(暗号資産)は資産運用に向いている通貨といえる?
8.2. 仮想通貨(暗号資産)の投資は少額でも可能?
8.3. 仮想通貨(暗号資産)の投資は、投資初心者でも儲かる?
8.4. 仮想通貨(暗号資産)には、どのような取引方法がある?
8.5. 半減期でビットコインを買ったほうがよい?
9. まとめ

1. ビットコインの半減期について知る前の前提知識

 
(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

半減期を知るうえで、そもそも「ビットコインとは何か?」について知っておく必要があります。

 

  • ビットコインとは?
  • メカニズム
  • 発行方法

 

ひとつずつ解説します。

 

1.1. そもそもビットコインとは何?

ビットコインは「インターネットで取引される仮想通貨のひとつ」です。2009年に運用が開始された初めての仮想通貨で、インターネットを中心に物やサービスの対価となる「通貨」として利用されています。ビットコインの通貨単位は「BTC」と表記され「1BTC」のように表されます。

 

あくまで「仮想」の通貨であるため、実物のコインが存在するわけではありません。しかし2021年には中央アメリカ「エルサルバドル」の法定通貨になり、これから「円」や「ドル」と同じ通貨として広まる可能性も考えられます。

 

1.2. ビットコインの仕組みは?

ビットコインは「ブロックチェーン」とよばれる仕組みのうえで運用されています。

 

ブロックチェーンとは特定の管理者がおらず、利用するユーザーみんなで情報を管理するメカニズムで成り立っています。コンピューターが取引記録を「ブロック」に保存し、鎖状(チェーン)にブロックを繋げています。情報が数珠繋ぎであるため、どこからでもブロックに保存されている情報にたどり着くことができるのです。

 

たとえばほとんどの金融会社は『〇〇銀行』のように運営元が決まっています。そのためお金を預けている銀行がハッキングされれば、その銀行を利用している全員が被害を受けることになります。

 

しかしブロックチェーンは利用しているユーザーみんなで情報を共有し管理しているため、ハッキングによる不正が見つかりやすく、被害を受けにくいメカニズムで運用されています。

 

1.3. マイニングで発行される

ビットコインは「マイニング」とよばれる作業で新しく作られます。マイニングとは、インターネット上の取引記録を新しいブロック上に記録していく作業のことです。主に高性能なコンピューターによって、ブロック上に保存されている取引データが正しいかをチェックします。

 

計算量が膨大かつ複雑であるため、チェック作業に協力してくれたユーザーには対価として新しい仮想通貨が貰えます。この工程はビットコインの上限とされている2,100万枚が作られるまで作業が続きます。方法はいくつかありますが「クラウドマイニング」とよばれる方法なら、個人の企業でも運営会社に頼んで報酬を得ることができます。

2. ビットコインの半減期とはどういうこと?

(※画像はイメージです/Photo AC)
(※画像はイメージです/Photo AC)

 

ビットコインの半減期とは、マイニングで貰える報酬が半分となる時期のことです。半減期は仮想通貨の価値をコントロールするために重要な役割があります。

 

本章では半減期のメカニズムや役割についてくわしく解説します。

 

2.1. ビットコインの半減期の仕組みは?

半減期の目的は「ビットコインの発行量を調整し、価値を下げないこと」にあります。

 

もしコインが新しく作られ続けた場合、ビットコイン上限の2,100万枚はすぐに作り終えてしまいます。実際に「2020年後半時点では残り250万枚未満ともいわれているほど、すでに多くのコインが発行されています。

 

※参考:coinbase|ビットコインの半減期とはなんですか?

 

たとえば日本人にとって1億円は大金に感じる方が多いと思いますが、日本人全員が1億円を持っていれば1億円に価値を感じることがなくなりますよね。

 

ビットコインもお金と同様に増えすぎると希少性が下がり、価値が下がりやすくなります。このように、通貨の増えすぎによるインフレを生じさせないために半減期が存在しているのです。

 

2.2. 半減期とマイニングの関係性は?

日本語で「発掘」ともよばれるマイニング。ビットコインはこの発掘作業によって新しく発行されますが、半減期では報酬として貰えるコインが半分に減ります。

 

マイニングでは約10分間で新しいブロックが1つ作られるようにプログラムされています。しかし先述したように際限なくコインを作り続ければ、上限の2,100万枚にすぐ到達してしまいます。

 

そこでマイニングで貰えるコインを半分にすることで、通貨の増えすぎによるインフレを生じさせないようにしているのです。

 

2.3. 半減期と価格との関係性は?

 

バブルとは、ビットコイン市場が盛り上がり、単価が高騰している状態です。半減期の前後には単価が大きく変化するため、ビットコインバブルであるともいえるでしょう。

 

事実、2016年に起こった半減期の影響によって2017年12月〜2018年にかけて短期的に200万円近くビットコインの単価が高騰しています。そのため、単価が上がりやすい半減期にはバブル状態になると予想されるでしょう。

 

 

2.4. 半減期はバブルといえる?

バブルとは、ビットコイン市場が盛り上がり単価が高騰している状態です。半減期の前後には単価が大きく変化するため、ビットコインバブルであるともいえるでしょう。

 

事実、2016年に起こった半減期の影響によって2017年12月〜2018年にかけて短期的に200万円近くビットコインの単価が高騰しています。そのため、単価が上がりやすい半減期にはバブル状態になると予想されるでしょう。

3. ビットコインの半減期の歴史とチャートを分析

2022年現在、これまでにビットコインは全3回の半減期を迎えました。

 

1回目:2012年

2回目:2016年

3回目:2020年

 

本章ではこれまでに起きた3回の半減期の歴史について、それぞれチャートを用いて解説します。

 

3.1. 2012年半減期

(出典:BTCUSD)
(出典:BTCUSD)

 

1回目の半減期は2012年に迎えました。当時はマイニングで貰える報酬が50BTCであり、半減期には25BTCに調整されています。

 

2012年はまだ仮想通貨に対する注目度も低い状態だったため、他2回の半減期よりも単価の変化が小さいです。それでも前後に単価の上昇が見られるとおり、半減期が単価に影響する可能性が高いといえるでしょう。

 

3.2. 2016年半減期

(出典:BTCUSD)
(出典:BTCUSD)

 

2回目の半減期は2016年です。当時はマイニングで貰える報酬が25BTCに減っており半減期には12.5BTCに調整されています。

 

2012年よりも仮想通貨の知名度が高まっていたため、半減期による単価の変化が大きく見られるようになりました。半減期の1ヶ月前に高騰した単価が、直前の6月に急落。しかし半減期中に再度単価が高騰し半減期による単価の変化が大きく見られる時期となりました。

 

3.3. 2020年半減期

(出典:BTCUSD)
(出典:BTCUSD)

 

3回目の半減期は2020年です。当時はマイニングで貰える報酬がさらに減少して12.5BTCとなりました。さらに半減期には6.25BTCに調整されています。

 

2020年3月に新型コロナウイルスの影響で約50%価格が減少。しかし半減期の5月にかけて徐々に価格が高騰し、単価は100万円台になりました。

 

2020年の末に200万円台を越えて以降、2021年5月には600万円台になるほど単価が急激に高騰しました。

4. 2021年はビットコインの半減期だった?

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

2021年は1BTCが300万円台〜最大800万円台まで激しい単価の変化が見られた年であり、半減期とも疑われました。しかし結論からいうと、2021年は半減期だとは考えにくいです。

 

本章では、2021年に半減期と疑われるほど単価の変化が起こった理由について解説します。

 

4.1. FCAに促されて下落

2021年に単価の変化が大きかった理由のひとつに、FCAが暗号資産についての注意勧告を発表したことが挙げられます。FCAとは「イギリスの金融行動監視機構」(Financial Conduct Authority)のことです。2012年に創立され、主にイギリスで金融サービス業の取引を規制・監視しています。

 

FCAは2021年1月11日に、暗号資産について以下のように発表しました。

 

  • 暗号資産関連業者による詐欺の報告が多かったこと
  • 投資家保護制度で保証される可能性が低いこと

 

※参考:日経経済新聞|仮想通貨への投資「全損の覚悟を」英金融当局が警告

 

世界的に有名なFCAの注意勧告を受け、2021年にビットコインの単価が下がったと考えられます。

 

4.2. 翌年、2022年はどうなる?

2021年に大きく単価が変化したビットコイン。2022年には再度値上がりする可能性があります。なぜならビットコインは世界中で需要が高まっているからです。

 

需要の高まりを示す例は以下のとおりです。

 

  • 2021年に中央アメリカ「エルサルバドル」で法定通貨になる
  • ライトニングネットワーク(取引を低コストかつスムーズに行うシステム)の充実
  • ビットコインETF(投資信託)が次々と上場

 

2024年には4回目の半減期を控えているため、2022年〜2023年に単価の変化があると予想されます。

5. ビットコインの次の半減期は2024年なの?

次の半減期は2024年である可能性が高いといわれています。なぜなら、半減期は約4年に1回のサイクルで周るからです。

 

半減期は21万個のブロックが追加生成された時点で起こります。1ブロックが約10分で作成されるため「1ブロック約10分×21万ブロック=35,000時間=約4年」で半減期が周っていきます。

6. ビットコインの半減期の最後はいつ?

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

ビットコインの発行枚数には2,100万枚の上限があり、マイニングによって新しく発行されなくなれば半減期も終わります。本章ではビットコイン半減期の最後がいつなのか解説します。

 

6.1. 2140年ごろと予測されている

半減期は33回で終了することが決まっており、マイニングによって2,100万枚を発行した時点で終了です。ビットコインは約4年周期の半減期ごとに単価が半減しており、このペースであれば「2140年ごろに最期を迎える」と予想されています。

 

※参考:Coincheck|【2020年6月更新】ビットコインの半減期とは?仕組みや影響を解説

 

しかし、ビットコインが新しく作られなくなってもマイニングは終わりません。発行し終えたあとは「トランザクション手数料」とよばれる取引手数料がマイニングでもらえる報酬になります。

7. ビットコインの半減期が与える影響とは?

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

ビットコインの半減期が与える影響は主に以下の3つです。

 

  • ビットコイン価格への変動が大きい
  • 投資家へのメリットが大きい
  • 個々の鉱夫や小さな鉱業組織への影響

 

それぞれくわしく解説します。

 

7.1. ビットコイン価格への変動が大きい

半減期ではビットコイン価格の変化が大きくなります。なぜならマイニングでもらえるビットコインの減少で、希少性が高まるからです。

 

そもそもビットコインの価格は需要と供給のバランスによって決まります。半減期では「供給(発行量)が減り、需要(購入者)が増える」ため単価が高騰しやすい傾向にあります。

 

現に2016年に起こった半減期前後では、単価の上昇と下降が見られました。このように半減期の前後には単価が変化しやすいといえるでしょう。

 

7.2. 投資家へのメリットが大きい

半減期は投資家にとってメリットが大きいといえます。その理由は、半減期には大きく単価が変化しやすいからです。

 

投資の基本は「安く買い、高く売る」ことであり、単価に変化がなければ成り立ちません。そのため単価が変化しやすい半減期は、投資家にとって絶好のチャンスであるといえます。短期的な利益を得るためには随時価格チャートのチェックが欠かせないでしょう。

 

7.3. 個々の鉱夫や小さな鉱業組織への影響

ビットコインの価値をコントロールするために欠かせない半減期ですが、デメリットもあります。それは個人の鉱夫や工業組織(マイナー)が稼げなくなることです。

 

前述したように、マイニングは膨大な情報を処理する必要があります。個人のマイナーは高性能コンピューターを有する大企業と競争するのが難しいなか、半減期で報酬が減るとさらに稼ぎにくくなります。そのため、半減期には個人や小さい組織のマイナーは稼ぎにくくなります。

8. ビットコインの半減期や仮想通貨に関するQ&A

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

ここではビットコインの半減期や暗号資産(仮想通貨)に関して、よく見られる質問にお答えします。

 

8.1. 仮想通貨(暗号資産)は資産運用に向いている通貨といえる?

仮想通貨は資産運用に向いているといえるでしょう。なぜなら、年々価格が高騰しているからです。

 

ただし短期で利益を狙う場合は、常に変動チャートの分析が欠かせないので初心者にはあまり向いていません。しかしこれまで長期的に右肩上がりの仮想通貨は、長期での資産運用目的であれば初心者でも可能です。初心者の方が仮想通貨に投資する場合は、長期運用で行いましょう。

 

8.2. 仮想通貨(暗号資産)の投資は少額でも可能?

仮想通貨投資は少額からでも可能です。取引方法によって異なりますが、最低取引額が「0.0001BTC」から購入できる仮想通貨取引所も存在します。

 

少額での積み立てもできるため、初心者でも始めやすいといえるでしょう。

 

8.3. 仮想通貨(暗号資産)の投資は、投資初心者でも儲かる?

長期で運用すれば、初心者でも利益を期待できます。なぜなら2009年に誕生したビットコインの単価は全体的に右肩上がりになっているからです。

 

前述した画像からも、年々単価が高騰していることがわかります。NFTやブロックチェーンなど、暗号資産というジャンルは徐々に盛り上がっているため、今後さらに期待されるジャンルであるといえるでしょう。

 

8.4. 仮想通貨(暗号資産)には、どのような取引方法がある?

暗号資産は以下の取引方法があります。

 

取引方法 特徴 メリット
現物取引

現レートで取引

すぐに暗号資産を購入できる

先物取引

購入数量と単価を設定しておけば、

その時期に自動的に取引される

理想の単価で購入できるため、

予算内で暗号資産を購入できる

レバレッジ取引

・手元の資金を超える取引が可能

・数倍の取引ができる

少ない資金で多く稼げる

 

8.5. 半減期でビットコインを買ったほうがよい?

結論として「半減期になったらビットコインを買った方がいい」という断言はできません。なぜなら、過去3回でも単価の増減にばらつきがあるからです。

 

しかし過去3回の半減期の単価を見る限り、半減期前後に価格変動が大きくなる可能性があります。そのため、半減期前後に購入を考えている方は単価を随時チェックすることをおすすめします。

9. まとめ

本記事では、ビットコイン半減期とその影響について解説しました。過去のチャートからも、半減期では単価の変化が大きいことがわかります。

 

2022年にビットコイン単価が大きく変化する可能性もあるため、取引を検討中の方はチェックしておきましょう。