ウクライナ危機の余波により、住宅ローン金利が低下
住宅ローン専門メディア「モーゲージ・ニュース・デイリー」によると、人気の30年固定住宅ローンの平均金利は、年初から2月25日までの二ヵ月あまりの間に1ポイント近く上昇し、4.18%を記録しました。
例年どおりであれば、春のシーズンは繁忙期であるため、住宅購買意欲の高まりを反映して住宅価格はさらに上昇すると予想されます。金融リサーチ会社・コアロジック社が3月1日に発表したレポートによると1月の価格は前年同月比19.1%増でした。
今のところ、住宅ローン金利は米国10年債の利回りに概ね連動しており、3月1日には1月下旬以来の低水準に落ち込みました。しかし、この状況がいつまで続くかは分かりません。
住宅ローン金利は、住宅ローン担保証券(MBS)の需要により強く連動します。MBSの需要が下がると、金利が上がる逆相関の関係にありますが、現在、そのMBSの需要見通しが不安定です。
MBSの一番の需要者であるFRB(連邦準備制度)が、債権購入への切り替え見通しを発表したことから、MBS需要の低下が予想されていました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻による地政学的な緊張は短期債への需要を高めるため、MBSの需要も高まり、ローン金利の低下が生じているのが今の状況です。
金利が今後どう動いていくのか、その答えはウクライナ情勢に左右されます。
airbnb、ウクライナ難民向けに無料の仮設住宅を提供
2月28日、Airbnbはウクライナから逃れてきた最大10万人の難民に、無料で仮住まいを提供すると発表しました。これらの資金はAirbnbのホストからの援助と、同社が運営する非営利団体Airbnb.orgの難民基金への寄付によって賄われます。
AP通信によると、戦争が始まって以来、50万人以上のウクライナ人が国外に逃れています。Airbnbの共同創業者兼CEOのブライアン・チェスキー氏はTwitterで、「この目標を達成するために助けが必要だ。今我々が最も必要としているのは、ポーランド、ドイツ、ハンガリー、ルーマニアなどの近隣諸国で家を提供出来る人を増やすことだ」と述べました。
この取り組みは、Airbnb.orgが8年以上に渡って行ってきた、困窮者への住宅提供の一環です。
また、同社は2021年9月にも、アフガニスタン難民への仮設住居提供数を、当初予定の2万人分から4万人分に増やす計画を発表しており、2月末時点で、21,300人のアフガニスタン難民に住居を提供しているとのことです。
AirbnbとAirbnb.orgは、過去5年間でシリア、ベネズエラ、アフガニスタンなど多くの国からの難民や亡命を認められた人たちに、5万4000件の仮住まいを提供してきました。