世間のイメージは間違いだらけ?腰痛に関する「6つの誤解」を専門医が解明

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世間のイメージは間違いだらけ?腰痛に関する「6つの誤解」を専門医が解明
(※写真はイメージです/PIXTA)

「腰痛」は日常生活において身近な症状です。しかし、身近な症状だからこそ世間には「都市伝説」のような誤った情報が溢れていると、アレックス脊椎クリニック院長の吉原潔氏はいいます。腰が悪い人は重いものを持ってはいけない、天気が悪いと腰痛が悪化しやすい、などの説は本当なのでしょうか、みていきましょう。

誤解3.急に腰が痛くなったらまず冷やす

急に腰が痛くなることをぎっくり腰といいますが、ぎっくり腰の原因はさまざまです。にもかかわらず、筋肉の微細な損傷・断裂などとの「思い込み」が強く、急性期には冷やすと記載されている書物やインターネットサイトが後をたちません。

 

腹痛のときにお腹を冷やして対応することがないように、同じ胴体である腰や背中も、冷やして対応する必要はありません。

 

よっぽど強くぶつけて腰が腫れているなら別ですが、ぎっくり腰は必ずしも外傷とは限らないのです。したがって、あわてて冷やす必要はありませんし、もちろん、温める必要もありません。

 

温めるや冷やすに関連して、湿布について触れておきます。多くの人は「冷湿布は冷やす、温湿布は温める」と誤解しています。

 

実際は、湿布に含まれる成分によって皮膚が刺激されて、冷たい感じや温かい感じがするだけで、際立った温度変化はありません。使い捨てカイロを触れば温かいですが、温湿布の上に手を当てても温かく感じることはないのです。

 

実は、冷湿布や温湿布というのは30年以上昔の分類で、現在の湿布は痛み止め(NSAIDs)を含んだものが主流です。

誤解4.腰が痛い人は痛みが取れるまで安静に

「急性腰痛に関しては、安静よりも活動性維持のほうが有用である」と腰痛診療ガイドライン(医者向けの専門書)に書いてあります。

 

いきなり起こった腰痛(急性腰痛症・ギックリ腰)で、痛みのため動きがとれずに、当日、もしくは翌日くらいまで安静にせざるを得ない状況はやむを得ません。

 

しかし、いつまでも安静にして休んでいないで、可能なかぎり普段の生活に近付けていくという営みは、とても大切です。

 

一方で、歯を食いしばって痛みに耐えながら普段と同じように生活して、かえって痛みが増してしまうのもよくありません。あくまでも、「じっと安静にしているよりは、少しずつ動いてください」ということであって、決して無理を強要するものでないことにご注意ください。

 

3ヵ月以上腰痛が続いている慢性患者さんでは、むしろ腰痛は動かして治すと考えなくてはいけません。これもガイドラインに強く推奨すると明記されています。

 

すなわち長引く腰痛患者さんでは、安静にしてよくなるのを待っていてもダメで、徐々に動かしていかないと筋肉が弱っていくだけなのです。

 

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本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』から転載したものです。