令和2年通信利用動向調査(総務省)によると、2020年度のインターネット利用者に占めるSNS利用率は74%でした。およそ4人に3人が使っている状況であり、企業としてもSNSを用いたプロモーションが必要不可欠です。本記事では、「Facebook」を活用したSNS戦略について、株式会社トキ・テック代表取締役社長の土岐龍馬氏が事例を交えて解説します。
Facebookを活用したSNS戦略…キーワードは“ユーザー層”と“特別感”

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実名制のFacebookは詳細なターゲッティングが可能

Facebookのメインユーザー層:30〜50代

 

特徴

写真と記事、動画、メッセンジャーなど幅広い機能があるSNSで、編集の自由度が魅力の一つです。現在は30代以上のユーザーが多く、「大人の社交場」といった趣があります。

 

最大の特徴ともいえるのが「実名登録制」であることです。名前以外にも、年齢や性別、住まい、職業、出身校、ライフイベントなどのリアルな情報を掲載して活用する人が多くいます。互いの投稿や情報を見るには友達申請が必要であり、信頼性がある程度担保されているため、ビジネスで活用する人が目立ちます。

 

さらに2021年には、VRを使ったミーティングツール「Horizon Workrooms」の提供が開始され、家にいながらにしてアバターで会議に参加することができるようになりました。ユーザー同士のやり取りも比較的穏やかで、炎上や悪質なコメントは少なくなっています。

 

Facebookでは、専用のイベントページを制作、公開できる機能が備わっています。写真やイベント名のほかに、開催場所や開始・終了日時、詳細情報、キーワード、チケットURL、主催者などのデータを入力すれば作成できます。

 

公開されたイベントページには「参加予定」「興味あり」のボタンが設置されており、ページを閲覧したユーザーはそこからイベントの出欠の連絡を行うことができます。「誰が参加ボタンを押したか」という情報は拡散され、参加者のリストの確認もできます。

 

また、「興味あり」のボタンを押したユーザーに対しても、メッセージなどで再度アプローチを行ったり、次回以降のイベントの参加を要請できたりするので、見込み客へのフォローに優れています。

 

マーケティングにおいても、ユーザーのリアルな情報を基にして詳細なターゲッティングが可能で、狙った層に対し広告の配信もできます。

 

まずはイベントページをつくり、広告の配信などを通じてイベントページへ誘導し、集客につなげるというのが、Facebook活用の基本的な流れです。