「海外投資」を始めたい…国ごとのリスク・リターンを知る方法は? (※画像はイメージです/PIXTA)

近年、海外株や海外不動産への投資をすすめるサービスが増えてきています。すでに成熟している日本市場とは異なり、将来性や成長性が感じられる海外株への投資を検討する人も少なくありません。本記事では、オープンハウスのウェルス・マネジメント事業部が、海外株や海外不動産への投資が気になるものの、リスクや懸念が捨てきれないという方に向けて、海外投資を検討する際にチェックしておくべき重要な2つの指標を紹介します。

成長率マップを見比べ、リターンの大きい国にアタリを

海外投資を検討する際に、まず最初にチェックしておくべきなのは「世界経済見通し」です。これは文字通り、世界の経済が今後どうなっていくかを予測するレポートです。

 

IMFや世界銀行などの公的金融機関が発行しており、そのレポート内容は多岐にわたります。完全に読み解くのはなかなか骨が折れる作業なので、個人投資家として各国の可能性をざっと把握したいのなら、中でも「成長率マップ」をチェックするのがおすすめです。

 

検索エンジンで「成長率予測 地図 2021年」などと検索すると、各国の金融機関が発表している成長率マップが見つかるはずです。いずれの情報も内容は同じで、GDPの成長率別によって世界地図が色分けされています。発行元や発行時期により、多少の差異はありますが、大まかな傾向を掴むにはどれを選んでも問題ありません。

 

この成長率マップですが、見方はとてもシンプルです。GDP成長率が高い国はすなわち、投資リターンも大きくなる可能性が高い国といえるからです。大抵のマップでは成長率が高いほど濃い色で分けられているので、初めてマップを見る方も直感的に理解できるでしょう。

 

発行元が異なるいくつかの成長率予測マップを見比べてみて、共通して成長率の高いエリアに目星をつけ、そのエリアで何が起きているのか経済動向を掘り下げて調べてみると、世界経済の潮流を掴むことができるでしょう。

「カントリーリスクマップ」で投資先国のリスクを把握

一方、各国が抱えているさまざまな“リスク”を把握するためには、「カントリーリスクマップ」が役立ちます。成長率の高いエリアを把握できる成長率マップに対して、カントリーリスクマップは、文字通り各国のリスクを可視化した地図。シンクタンクやコンサルティングファーム、保険会社など、さまざまな事業者や団体が発行しています。

 

発行元によってリスク算定の基準は異なりますが、大幅な法改正や、外交上の問題、クーデターなどの「政治リスク」や、産業構造の偏りや急激な物価変動といった「経済リスク」など、さまざまな要素を考慮してつくられています。リスクマネジメントをしっかりと行いたい個人投資家にとって、必ずチェックしておきたい指標と言えるでしょう。

 

このマップも見方はシンプルで、カントリーリスクが低い国ほど、投資リスクも低いエリアといえます。低リスク国は大抵の場合、緑や青などの寒色系で塗られていることが多いので、こちらも直感的な全体理解が可能です。

2つのマップを照らし合わせることで見えてくること

両マップを見比べてみると、重要な事実が浮かび上がってきます。それは、実は成長率が高いと予想されている国々の多くが、抱えているカントリーリスクも高い国だということ。

 

たとえば、IMFの最新予測で「最成長国」として挙げられているインド、中国、ペルーはいずれも、信用保険会社コファス・グループの発行するカントリーリスクマップでは中レベル以上のリスクに色分けされています。投資先としての“伸びしろ”はカントリーリスクと表裏一体と見ることもできるでしょう。

 

とはいえ、リターンが大きく、かつカントリーリスクが低い国も探せばないわけではありません。マップの組み合わせにもよりますが、アメリカ、オーストラリア、フランスなど少数の国がそれに該当します。海外投資初心者の方は、まずはこのあたりの国からリサーチしてみるとよいでしょう。

 

投資を行う際、リターンの大きさに目を取られがちですが、すべての成長国が投資対象として優良なわけではありません。熟練投資家はさておき、海外投資のビギナーであれば、できるだけカントリーリスクを避けて検討したいもの。両マップをまずは自分の目で確かめてみることが、堅実な海外投資への第一歩です。
 

 

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著者紹介

連載「勝つ」ために知っておくべき「アメリカ不動産投資」の基礎知識

本記事は、富裕層のためのウェブマガジン「賢者の投資術」(Powerd by OPEN HOUSE)にて公開されたコラムを、GGO編集部にて再編集したものです。