最近はニュースなどで「SDGs」の話題を耳にする機会が増えましたが、環境への関心が高まるなか再び注目を集めているのが「太陽光発電投資」です。安定的な収益が見込まれることから、資産形成を進めるうえでの有力な選択肢としても関心が高まっています。本記事では、太陽光発電投資を進めるうえで知っておきたい税金まわりのことに焦点を当てていきます。
「太陽光発電投資」を有利に進める…「会社員のための税金対策」を税理士が解説 (※写真はイメージです/PIXTA)

太陽光発電投資を始める前に考えておきたい「出口戦略」

購入した太陽光発電所の土地権利が所有権か借地権かで出口戦略は変わります。

 

土地権利が借地権の場合は、購入時に太陽光システムを廃棄して更地にして地主に返還するか、そのままの状態で地主に返還するか確認が必要です。前者の場合は撤去費用等を売電収入から積立ておく必要があります。

 

土地権利が所有権の場合は、次の3通りが考えられます。

 

①太陽光システムを撤去し土地として売却する
②パワコンなどを交換して運営を続ける
③中古発電所として売却する

 

太陽光発電所を建設する場所は、元々安い土地でないと事業自体が成り立ちません。したがって①の土地だけを売却できる可能性は低いと思います。

 

現実的なのは②と③になりますが、②の場合はパワコンなどを交換しても費用対効果が見込めれば続ける意味はあるでしょう。

 

③の中古発電所として売却する場合は、あえてFIT終了後(21年目)の実績を作ったうえで売りに出す方が良いと思います。売電単価や収入などの実績が見えてくるので、買う側としても安心感があり手が出しやすいでしょう。

 

中山 慎吾
トランス税理士法人 代表税理士