男女間賃金格差「韓国に次いで日本はワースト2位」が定位置
2021年3月、世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)は「The Global Gender Gap Report 2021」を公表し、各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数を発表しました。日本は156ヵ国中120位、主要7ヵ国中最下位となりました。
さまざまなシーンで男女格差はクローズアップされますが、なかでも賃金に関しては耳にする機会も多いでしょう。
OECDによると、主要国において女性賃金が男性賃金に対して何パーセント低いかを示す「男女間賃金格差」のワースト1位は「韓国」で34.1%。それに続くのが「日本」で23.5%となっています(関連記事:『主要国「男女間賃金格差」ランキング…ワースト1位は韓国、日本は2位』)。
この「韓国に続くワースト2位」という順位は日本のお決まりの順位。2000年以降、2009年にワースト1位「韓国」、ワースト2位「エストニア」、ワースト3位「日本」となった以外はすべての年で、韓国、そして日本の順番です。
【世界主要国の「男女間賃金格差」ワースト10】
1位 韓国(34.1%)
2位 日本(23.5%)
3位 イスラエル(22.7%)
4位 ラトビア(21.1%)
5位 フィンランド(18.9%)
5位 米国(18.9%)
7位 カナダ(18.5%)
8位 エストニア(17.3%)
9位 イギリス(16.3%)
10位 スロバキア(15.7%)
出所:OECD
※各国の男性平均賃金(フルタイム労働者の中央値)に対する女性平均賃金格差の比率
主要国の中でも男女間の賃金格差が大きい日本ですが、それを良しとしているわけではありません。2001年、日本の男女間賃金格差は33.9%。2009年には28.30%と20%台に。2016年には24.60%と25%を切り、現在に至ります。
世界的な性差格差を是正しようとする動きに合わせて、日本においても男女間賃金格差をなくそうとする取り組みは行われ、数値としても現れてきています。しかし、世界の取組みからは遅れを取っている印象は否めず、「ワースト2位」というポジションからの脱却には至っていません。