日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は「議員の給与」について見ていきます。
全市区町村「議員の給与」ランキング…トップは月117万円の高収入 ※画像はイメージです/PIXTA

市区町村別「地方議員の給与」…トップは横浜市

新型コロナウイルスの感染が急拡大し、「感染爆発の域」と騒がれるなか、政治に対して批判的な意見が目立ちますが、一方で、政治に期待する声もまだまだ目立ちます。

 

未曽有の事態のなかで、注目が集まるのが地方自治体であり、選挙で選ばれた「議員」。私たちの声を政策に活かし、この状況を打破してくれないか……そのような思いで、議員の一挙手一投足に期待が集まっています。

 

特に地方議員は、街頭で演説しているような姿もよく見ることもあり、議員のなかでは身近な存在かもしれません。しかし、普段何をしているのか、どのような仕事をしているのか、よく知っているという人は少ないでしょう。そこで気になるのが、地方議員の給与です。

 

――いったい、いくらもらっているんだろう

 

多くの人が、一度は思ったことはあるのではないでしょうか。そこで全国市議会議長会による『市議会議員報酬に関する調査結果』と、全国町村議会議長会による『第66回町村議会実態調査結果の概要』から、全国1741市区町村の地方議員の給与(報酬)について見ていきましょう。

 

2020年は新型コロナウイルスで世界的に苦境に立たされていることもあり、地方議員の給与も減少傾向。市議会議員に限ると、前年比マイナスを記録しています。

 

そのようななか、最も議員の給与が高いのが、「神奈川県横浜市」で月額117万9000円。ちなみに議長は117万9000円、副議長が106万1000円でした。横浜市は人口376万人。昨年12月時点で86名の議員がいます。

 

第2位は「兵庫県神戸市」で93万0000円、第3位は「福岡県北九州市」で88万0000円と続きます。人口規模も大きい政令指定都市が上位を占めるなか、政令指定都市以外のトップは16位の「石川県金沢市」で70万0000円でした。

 

またトップ20のうち、「京都市」(5位)「広島市」(6位)「仙台市」(10位)「堺市」(11位)「千葉市」(13位)「さいたま市」(14位)「岡山市」(15位)は、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、報酬の減額が実施されています。

 

【地方議員の給与ベスト20】

1位 神奈川県横浜市(1,179,000円)

2位 兵庫県神戸市(1,140,000円)

3位 福岡県北九州市 (1,090,000円)

3位 福岡県福岡市(1,060,000円)

5位 京都府京都市(1,008,000円)

6位 北海道札幌市(1,040,000円)

6位 広島県広島市(1,060,000円)

8位 愛知県名古屋市 (1,041,250円)

9位 神奈川県川崎市 (1,030,000円)

10位 宮城県仙台市(920,000円)

11位 大阪府堺市(950,000円)

12位 大阪府大阪市(950,000円)

13位 千葉県千葉市(930,000円)

14位 埼玉県さいたま市(781,600円)

15位 岡山県岡山市(850,000円)

16位 石川県金沢市(810,000円)

17位 鹿児島県鹿児島市(790,000円)

18位 兵庫県姫路市(823,000円)

19位 熊本県熊本市(820,000円)

20位 神奈川県相模原市(779,000円)

20位 岡山県倉敷市(780,000円)

 

出所:全国市議会議長会『市議会議員報酬に関する調査結果』、全国町村議会議長会『第66回町村議会実態調査結果の概要』より

※2020年12月31日時点の条例に基づく数値であり、数値に減額が反映されているとは限らない