超低金利の今、ただ預金するだけではほとんど資産は増えません。今回は、資産形成の方法として「貯蓄型保険」と「個人年金保険」について見ていきます。※本記事は、『明日からお金を増やす方法大事典』(西東社)より抜粋・再編集したものです。
節税できてお金も貯まる「貯蓄型保険と個人年金保険」…知っておきたいデメリット (写真はイメージです/PIXTA)

老後生活を支える個人年金保険を利用しよう!

国民年金や厚生年金などの公的年金収入だけでは老後の家計が赤字になってしまう世帯がほとんどだといわれています。

 

そんなときに頼りになるのが個人年金保険です。個人年金保険は公的年金を補填する目的のもので、保険料を納めると契約時に決めた年齢になった時点から保険金が受け取れます。

 

個人年金保険には「確定年金」「有期年金」「終身年金」などがあります。確定年金は被保険者が亡くなった場合、遺族に支給されます。

 

有期年金は年金の支払期間が一定で、確定年金は一生涯支払われます。また、個人年金保険に加入すると税制上のメリットもあります。控除の対象になるので、加入すれば節税になるのです。

 

財形貯蓄について知っておくべきポイント[図表3]

 

・公的年金を補填する目的で加入する私的年金

・一定期間、もしくは生涯にわたって年金が支払われる

・運用次第で受け取れる額が増える商品もある

 

[図表3]個人年金保険の特徴
[図表3]個人年金保険の特徴

「貯蓄が苦手な人でも貯めることができる」

さまざまな種類がある個人年金保険ですが、一番のメリットは「貯蓄が苦手な人でも貯めることができる」ということです。

 

個人年金保険の保険料は、口座から自動的に引き落とされます。また、個人年金保険に加入するもうひとつのメリットとしては「個人年金保険料控除」が受けられることが挙げられます。

 

個人年金に支払った保険料は、住民税や所得税の課税対象外となるため、節税が期待できます。ただし、銀行の預貯金よりも解約のハードルが高いというデメリットもあります。

 

中途解約ができないわけではありませんが、解約返戻金が元本割れを起こしてしまうので、中途解約すると損をする可能性があるのです。

 

老後のためにも、半ば強制的に貯蓄ができて節税効果もある個人年金保険は、手段のひとつとして選択肢に組み込むことを考えてもよいかもしれません。

 

[図表4]遺族にも払われる確定年金
[図表4]遺族にも払われる確定年金

個人年金保険の落とし穴…インフレリスクが高くなる

支払った保険料に対してどの程度、保険金が戻ってくるかを計算した割合を「解約返戻率」といいます。

 

この解約返戻率を上げる方法としては、なるべく早めに加入するということがあります。ただし、定額型の個人年金保険はインフレに弱いため、加入期間が長くなるとインフレリスクが高くなるという危険性もあります。

 

また、払込が終了してもすぐには受け取らず、据置期間を置くことで解約返戻率を上げる方法もあります。

 

財形貯蓄の5大メリット

 

1.貯蓄が苦手な人でも積み立てられる

2.年金受取総額が確定しているので確実に受け取ることができる

3.支払った保険料に応じて税制の優遇がある

4.変額保険なら、運用がうまくいくと受け取れる金額が増える

5.種類によっては遺族にも年金が支払われる

 

 

大竹 のり子

株式会社エフピーウーマン

代表取締役

 

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