超低金利の今、ただ預金するだけではほとんど資産は増えません。今回は、資産形成の方法として「貯蓄型保険」と「個人年金保険」について見ていきます。※本記事は、『明日からお金を増やす方法大事典』(西東社)より抜粋・再編集したものです。
節税できてお金も貯まる「貯蓄型保険と個人年金保険」…知っておきたいデメリット (写真はイメージです/PIXTA)

満期・解約時にお金が戻ってくる「貯蓄型保険」

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万が一に備えて加入する保険ですが、これに将来のための貯蓄ができる要素が加わったものを「貯蓄型保険」と言います。

 

たとえば、「終身保険」は死亡時や重い障害を負った際などの万が一のときに保険金が支払われますが、満期時や解約時にもお金が受け取れるので貯蓄の役割も果たします。

 

なお、終身保険の中でも比較的保険料がリーズナブルな「低解約返戻金型終身保険」は、加入してから一定期間は解約返戻金が安いのですが、それをすぎると解約返戻金が一気にアップします。

 

このほかでは、満期で満期保険金を受け取れる「養老保険」、子供の学費を確保できる「学資保険」なども、貯蓄型保険のひとつです。

 

貯蓄型保険について知っておくべきポイント[図表1]

 

・万が一に備えつつ資金も貯められる

・満期時や解約時にお金が戻ってくる

・養老保険、学資保険など種類はさまざま

 

[図表1]貯蓄型保険の特徴
[図表1]貯蓄型保険の特徴

毎月確実に積み立てが行われる

貯蓄型保険のメリットとしては、解約返戻率が100%以上なら支払った金額よりも多く手元に戻ってくるという点があります。

 

逆に解約返戻率が100%以下なら元本割れするので要注意です。また、保険料は毎月支払っていくことになるので、貯蓄が苦手な人でも確実にお金を積み立てていくことができます。

 

これも貯蓄型保険の大きなメリットのひとつです。さらに貯蓄の側面があるといっても保険ですから、万が一の場合には保険金が受け取れます。このようにときには貯蓄、ときには保険といった感じでこの機能を併せ持っているのも、貯蓄型保険のメリットと言えます。

 

たとえば、「学資保険として毎月保険料を支払っていたけれど、別の形で子供の学費が確保できた」という場合でも、この学資保険は無駄にならず、ほかの目的で利用することができるのです。

 

[図表2]保険で教育資金の準備は万端
[図表2]保険で教育資金の準備は万端

貯蓄型保険の注意点…掛け捨て型より保険料が高い

お金を貯められる貯蓄型保険ですが、早いタイミングで解約すると元本割れしてしまい、支払った保険料より少ない額しか戻ってこないケースもあります。

 

また、掛け捨ての保険と違って毎月の保険料が高くなるので、負担にもなります。将来受け取る金額が決まっているタイプの保険では、インフレでお金の価値が下がったときに損をするリスクもあります。

 

貯蓄型保険には、こうしたデメリットもあることを踏まえ、賢く活用しましょう。

 

貯蓄型保険の5大メリット

 

1.解約返戻率100%以上なら、お金が増える

2.目的に合わせてさまざまな保険が選べる

3.万が一のときには手厚くカバーしてくれる

4.計画的にお金を積み立てられる

5.支払った保険料に応じ税金の優遇が受けられる