老後には「自宅併用型賃貸住宅」という解決策がある
リタイア後、築年数の経った自宅に住み続けるか、それとも売却してマンションなどに住み替えるか。できることなら、住み慣れた場所を離れたくない。けれど、古い建物のままでは老い先の人生が不安だ。建て替えるにしても、バリアフリー化したり、耐震性や耐火性を強化したりすると、かなりのコストがかかる…。このように悩み、愛着ある自宅を手放すケースもある。
「愛着のある自宅での暮らしを、お金の面で諦める必要はありません。『自宅併用型賃貸住宅』であれば、少ない費用で、暮らしの質をあげることもできます」と三井ホーム株式会社営業推進部賃貸・用地グループの依田明史グループ長は伝える。
たとえば90坪の土地に、建物40坪の自宅を、4,500万円の借り入れで建てるとする。年利0.6%の35年ローンで返済をすると、月々の返済額は11.9万円となる。
一方、建坪60坪で、自宅部分の40坪に加え、7坪(家賃7万円/月)と13坪(家賃11万円/月)の2つの賃貸住宅を備えた自宅併用型賃貸住宅を、6,500万円の借り入れで建てるとしよう。年利0.6%の30年ローンで月々の返済額は19万7千円だが、家賃収入が18万円あることから、自己負担は月々わずか1万7千円となる。30年の収支でみれば、約3,700万円もの差が出るのだ。
「『自宅併用型賃貸住宅』は賃貸住居を貸し出す“事業”になるため、必要経費を計上でき、所得税・住民税を軽減させることができます。また200㎡を超える敷地で要件を満たせば、土地の固定資産税・都市計画税を大きく軽減させることもできます。税金面でもメリットは大きいといえるでしょう」
コスト面で大きなメリットのある「自宅併用型賃貸住宅」だが、リスクやデメリットはないのだろうか。賃貸住宅経営で、まず思い浮かべるのは「空室リスク」だ。今後も人口減が予測されている日本において、賃貸住宅経営がこの先も成り立つのか。
「人口は減少していますが、単身者や夫婦二人世帯が増え、世帯数はむしろ増加しています。それに、賃貸住宅の6割はバブル期以前に建てられたもので、耐震性・遮音性・断熱性と、快適に暮らすことのできる設備を求める入居者ニーズに応えられていません。今の入居者が求めている住まいの供給数が足りていないのです。
もちろん、賃貸ニーズのないところでは『自宅併用型賃貸住宅』は成り立ちません。周辺のマーケットをしっかりと捉えたプランニングが必要になります」
都内やその周辺地域の駅近の立地はもちろんのこと、地方でも県庁所在地のような主要都市であれば、役所や大手企業の支店が多く、今後も高い賃貸ニーズがあると予想されている。
一方で入居者トラブルを心配し賃貸経営に二の足を踏む人もいる。しかし多くのグループ企業をもつ三井ホームであれば、賃貸経営に対する漠然とした不安は杞憂に終わるだろう。
「企画の段階からグループ会社の三井ホームエステートや地域の有力な不動産管理会社が参加し、地域の住人像やニーズなど、将来を見据えた適切な提案をします。入居者募集や管理体制にも定評があるので、安心していただけるでしょう」