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「浪人だ…」具体的な敗因について、考えてみよう
進学先が決まっていながら、あえて浪人の道を選んだ人。受験した大学すべてが不合格となってしまい、浪人を選ばざるを得なかった人…受験生それぞれ、浪人する理由はさまざまです。早々に浪人を英断した皆さんは、今から来年の受験に向けて準備をはじめましょう。
今回は、受験の敗因の分析法、勉強成果が上がる浪人生活の過ごし方などを伝授します。新学期前に、自分なりの学習スタイルを確立しておけば、ライバルたちに一歩リードできるかもしれませんよ。
◆受験失敗の原因を分析してみよう
まずは、なぜ自分が浪人することになったのか、なぜ受験に失敗してしまったのかについて、考えてみましょう。
受験時のメンタルを思い返してみてください。試験中、極度に緊張して、頭が真っ白になっていませんでしたか? 模擬試験をたくさん受けて、張りつめた空気感に慣れるための訓練を重ねていれば、本番で十二分に実力を発揮できるメンタルが鍛えられたかもしれません。
自身の勉強方法についても振り返りましょう。苦手科目の勉強を早めに切り上げて、得意科目ばかりに時間を費やしていませんでしたか? 「嫌い」「苦手」という理由で、勉強を遠ざけていたら、実力の向上はいつまでも見込めません。
暗記するだけで安心していた、参考書を携えているだけで勉強したつもりになっていた、何冊も買った問題集を一通り解くだけで満足していた…思い返せば、多くの反省点が見つかる人も少なくないでしょう。
基礎学力は、単語や数字・数式の暗記、参考書の熟読、問題の復習など、様々な学習手段を組み合わせることで、構築されるものです。「暗記だけ」「参考書を読むだけ」では、広範囲かつ難解な試験問題を解く力は身に付きません。このように、今までの自分の学習状況を俯瞰することで、今後どのように受験勉強を続ければよいかが見えてきます。
現役時代の受験勉強が、自分の弱点を教えてくれたと考えれば、努力もムダではなかったと思えるはずです。現役時代の学習は、今後も基礎となって活かされ続けますので、「意味がなかった」とは考えないようにしましょう。
◆現在のレベルを把握して、志望校を決めよう
今、自分がどのレベルにあるかを検証してみましょう。これは、「不合格」という事実をしっかりと受け止め、今後1年間の目標を定めていくために必要な作業です。
まず、現役時代の志望校について振り返っていきましょう。自分のレベルなら余裕で合格できたはずの医学部でしたか? それとも、ギリギリ合格ラインでしたか? 「余裕で合格」ラインなら、試験当日のメンタル・コンディションが敗因だったかもしれません。今まで通りの学習を丁寧にこなし、次回の合格を目指しましょう。
「ギリギリ合格」ラインの場合は、苦手科目の徹底的な克服はもちろんのこと、ランクを落として新たな志望校を選ぶ必要すらあるかもしれません。自分と志望校との距離を見極めることが、まずは第一歩。適切な学習計画を立てるためにも、模試の結果などを見返して、志望校に関わる問題点を洗い出しましょう。
次に、第一志望の医学部を決める段階に入ります。浪人生の学力は伸びにくいといわれますが、それはケース・バイ・ケースです。周囲の噂・誤った情報に左右されないよう、気をつけてください。あくまでも過去の自分の成績と照らしあわせながら、前回と同じ志望校にするか、偏差値が上、もしくは下の志望校に変更するのかを決定します。
なかには受験を登山に例えて、「前回の志望校を最低ラインとして、それ以下は考えずに頂上を目指す」という浪人生もいるようです。かなり努力が必要ですが、筆者としては、このくらいの心意気を評価したいところです。この1年は特別に与えられたかけがえのない時間ですから、「前回よりも良い結果を」と目指すこと自体は、否定すべきものではありません。
「浪人生は成績が上がりにくい」に惑わされないで
◆1年間の学習スケジュールを決めよう
来年に向けた受験勉強に入る前に、月単位の学習スケジュールを立てましょう。
・3月:敗因の調査
・4月~6月:苦手科目の発見と基礎の復習
・7月~9月:理科科目・社会科目の特訓
・10月~11月:過去問演習
・12月~1月:センター試験(2021年度以降は「大学入学共通テスト(新テスト)」)対策
・2月~3月:二次試験対策
以上は一般的な内容ですが、自分の苦手科目を考慮しながら、オリジナルのスケジュールを立ててみてください。たとえば、「前半は苦手科目にウェイトを置いて、得意科目は後半の過去問演習で仕上げるだけに留める」など。現役生とは違い、浪人生は基礎学習ができているので、広範囲に勉強する必要はありません。この1年は苦手科目克服に徹してください。
ただし英語に関しては、注意が必要です。一朝一夕で効果が表れるものではないので、単語の知識を増やしていくのはもちろんですが、文法の理解に穴がないか、1年間を通して継続的に確認しましょう。
1日の学習時間は、午前中は9時から12時までの3時間、午後は13時から19時までの6時間、夜は20時から24時までの4時間の合計13時間程度にすれば、朝は7時ごろに起きて、夜は24時までに就寝できるので、寝不足にならず効率的に学習できます。
高校時代とは違い、浪人生は時間的に「自由」なため、毎日同じ生活リズムを保つことが難しくなります。なぜ自分にこの1年間が与えられたのか、その理由を噛みしめ、危機感を持って臨んでください。「まだ1年もある」と時間に甘えることなく、毎日同じ質・量の学習を続けることを心がけましょう。
◆浪人生でも成績は伸ばせる
先ほども述べたように、浪人生は「伸びしろがない」といわれることが少なくありません。しかし、脇目を振らず、自分を信じて突き進めば成績は伸び、合格を勝ち取ることができます。
そのためにはできるだけ早く自分の弱点を知ること、そして、弱点を克服するための反復学習が必要です。貴重な1年間を充実したものにするため、明確な目標を設定し、第一志望合格を目指しましょう。
亀井 孝祥
医学部受験専門予備校メディカ 代表