運営シミュレーションから導く「成功する学習塾経営」とは?

独立・開業には様々な選択肢があるが、地域や社会に貢献できる事業として人気を博すのが「塾経営」である。親たちの教育熱は依然として高く、駅前や街中にはたくさんの学習塾が存在し、そこに通う子どもたちの姿を目にすることも多い。一方で少子化が進み、業界の衰退が始まっていることも事実である。厳しさ増す環境のなか、学習塾経営はこの先もビジネスとして魅力的なのだろうか。そして今後も勝ち続けるには、何が必要なのだろうか。関西を中心に学習塾を展開する、株式会社成学社FC事業部FC運営課長の小林大輔氏にお話を伺った。第4回目は個別指導学院フリーステップの運営シミュレーションから、成功する学習塾経営について考えていく。

「利益率6割超え」も見込める収支モデル

学習塾業界のなかでも、ニーズが高まる個別指導。前回(関連記事:『群雄割拠の塾業界…個別指導学院フリーステップの優位性』)、関西を基盤とし、首都圏で拡大を続ける個別指導学院フリーステップの優位性を見てきた。高校生指導に重きをおき、大学受験に強みをもつビジネスモデルは、教育分野で独立・開業を目指す人にとって魅力的に映るものではないだろうか。

 

しかし実際に個別指導学院フリーステップのフランチャイズオーナーになることを検討するとき、まず気になるのが、初期費用と収益だろう。そこで今回は、実際の開業資金と収益モデルについて、細かく見ていく。

 

まず、開業にかかる費用だが、開校後1年を最長として生徒数20名まで通常授業料のロイヤリティを免除する「プラン1」と、加盟金をセパレートチャージ制(生徒数達成時に徴収)で支払う「プラン2」が用意されている。ここでは基本であるプラン1について見ていく。初期費用は下記の通りである。

 

※価格は税抜き ※教室什器備品費、物件取得費、内外総工事費は別途(開校目安700万円~)
※価格は税抜き
※教室什器備品費、物件取得費、内外総工事費は別途(開校目安700万円~)

 

なお、物件取得費と内外装工事費は、物件により変動する。また、プラン1の場合では、開校後1年を最長として、生徒数20名まで通常授業料のロイヤリティが免除される。一方プラン2は生徒数達成時に加盟金を支払う仕組みであり、できるだけ初期投資は抑えたいという人に向いている。

 

次に、収益モデルを見ていこう。生徒25人前後が採算ラインとなり、開校から1年で40人前後の生徒数を目標とすることが一般的だという。また、フリーステップの教室の広さは、18坪以上とされており、仮に18坪なら座席数は16席となるが、この規模で60~70人程度までの生徒を受け入れることが可能だ。

 

このモデルによれば、月次の生徒数が40人であれば、諸経費をすべて引いても年間で約560万円、60人であれば約1100万円の収益が見込める。さらにフリーステップでは、家賃などの経費が限られていることから、生徒数が60人を超えたあたりから急激に利益率が良くなり、生徒数が100人を超えると、その利益率は約6割にもなるのだ。

※ちなみに個別指導学院フリーステップの生徒数は、1教室平均70名超

 

個別指導学院フリーステップの想定収支モデル ※価格は税抜き ※売上の授業料には、講習会の授業料も含む ※月次平均のため、入会金売上・教材売上・教材仕入は除外 ※ロイヤリティは授業料の10%、入会金の50% ※経験値による収支予測であり、内容を保証するものではない ※事前の予告なしに変更する場合あり ※オーナーが教室責任者(教室チーフ)を兼任する場合を想定
個別指導学院フリーステップの想定収支モデル
※価格は税抜き
※売上の授業料には、講習会の授業料も含む
※月次平均のため、入会金売上・教材売上・教材仕入は除外
※ロイヤリティは授業料の10%、入会金の50%
※経験値による収支予測であり、内容を保証するものではない
※事前の予告なしに変更する場合あり
※オーナーが教室責任者(教室チーフ)を兼任する場合を想定

教育業界未経験者でも安心の「手厚いサポート」

それでは次に、個別指導学院フリーステップのフランチャイズとして開校するまでの流れを見てみよう。

 

まずは、興味を持った時点でホームページなどから事業説明会への参加を申し込むことになる。この事業説明会は、完全個別面談形式で行われ、理念の共有やビジョンの確認、学習塾経営の基本から個別指導学院フリーステップの特徴、大よその必要経費、収支モデルなどが詳しく説明され、事業資金調達の相談までのってくれる。

 

次に行われるのが、教室見学だ。実際に運営されている教室を見学し、その教室オーナーとの対面もある。その後、契約内容の確認を経て、開校地の選定に入る。商圏や物件の調査はすべて本部で行い、自宅から近い場所が良いなど、開校地に関するオーナーの希望も踏まえた上で、最適な場所を選定してくれるという。

 

そして、教室の場所や開校までのスケジュールなど、すべてのことが決定してから、加盟契約を行うことになる。正式契約後は、教室の工事を進めると同時にオーナーは合計86時間程度の研修を受けるようになっている。基本的に、オーナーは教室のチーフとして、実際に保護者や生徒からの相談やカリキュラム作成、進路指導などの運営に携わることになるからだ。

 

 個別指導学院フリーステップ 開校までの一般的な流れ

個別指導学院フリーステップ 開校までの一般的な流れ

 

株式会社成学社FC事業部FC運営課長 小林大輔氏
株式会社成学社FC事業部FC運営課長 小林大輔氏

「事業説明会から開校まで平均で5〜7ヵ月、最短なら3ヵ月程度で開校できます」(小林氏)

 

開校にあたってのサポートも手厚い。生徒募集については、折り込み広告やチラシ、ポスター、リーフレットなどが本部で用意されており、開校日に先駆けて折込みチラシやポスティングを行うことはもちろん、個別指導学院フリーステップのホームページでも開校のお知らせが掲載される。また、同時に講師の募集採用と研修も行われる。

 

教室の運営については、教室運営・授業マニュアルを完備。約30年培ったノウハウの詰まったオペレーションマニュアルが用意されているので、業界未経験のオーナーでも安定した教室運営が行える。さらには、マニュアルを渡して終わりではなく、各教室には本部のスーパーバイザー(SV)が付き、綿密なサポートが受けられるのも魅力だ。

 

「他の学習塾フランチャイズでは、一般的に1人のSVが40〜50教室を担当していますが、フリーステップでは基本的に10教室前後しか担当しません。しかもSVは、本部の管理職が担当しています。フリーステップでは、オーナー様にも学習相談や進路指導をしてもらうのですが、そういうことまで要求するだけあって、特に開校当初は、SVがつきっきりでサポートします」(小林氏)

 

きめ細かなサポート体制で、教育業界未経験者でも問題なく教室を運営できる――。これも、個別指導学院フリーステップでフランチャイズを始める大きな理由になるだろう。

 

次回は、実際に個別指導学院フリーステップで独立・開業を果たしたフランチャイズオーナーのインタビューをお届けする。

 

株式会社成学社 FC事業部 FC運営課長

1974年生まれ。2004年株式会社成学社入社。教室チーフ、エリアマネージャー、ブロックマネージャーを経験し、2014年よりSV(スーパーバイザー)として活躍。フランチャイズ教室のある全都府県の担当を経験。23教室の開校に携わる(2019年8月現在)。

著者紹介

連載少子化の世こそ商機あり! いま始める「小中高・個別指導の学習塾経営」

取材・文/関根昭彦 撮影(人物)/関根明生
※本インタビューは、2019年7月25日に収録したものです。