信頼できるパートナーの有無が賃貸住宅経営成功のカギ
賃貸住宅経営は物件の完成がゴールではなく、そこからがスタート。入居者募集に運営・管理、小規模・大規模の修繕など、やることは山積みだ。オーナー業は何もせずに賃料収入が得られる「打ち出の小槌」などではなく、一つの仕事であるという認識が必要である。
他に仕事を持つ兼業オーナーの場合は特に、それを一人でこなすことは難しい。そこで、賃貸経営にまつわる業務の一部、または全部を信頼できるパートナーにアウトソーシングしていくことが望ましい。
依田氏「初めての賃貸経営でオーナーが負担に感じやすいのは、契約途中の退去に伴う突発的な修繕。また、入居者同士のトラブルや問合せにも対応しなければなりません。他に仕事を持っている方だと、その一つひとつをケアすることは難しいと思います。他にも、家賃の入金管理や日々の清掃なども必要です」
共用部の備品がない、鍵をなくした、などなど管理戸数が多くなればなるほど、入居者から寄せられるトラブルも増える。管理会社に委託をすることで、それらの業務に一括で対応してもらえる。
依田氏「管理会社を入れずにご自身でやられているオーナーも、二棟目、三棟目と物件が増えてくると管理会社に委託するケースもあります。特に、アパートを綺麗に保ちたい、入居者の困りごとにすぐ応えたいと考えるオーナーほど、自分の手が回らない物件はアウトソーシングすることが多いですね。やはり、きちんと運営・管理しなければ入居者が離れてしまうことをご存じなのだと思います」
さらには、こんなケースも。
島﨑氏「今の管理会社の担当者とウマが合わないから、会社を変えたいと問合せをいただくこともあります。仕事とはいえ人と人ですから、理念や考え方の相違は大きいですね。賃貸経営は事業です。管理会社は共同事業者ともいえる存在なので、理念や考え方を共有していくことは、とても大切なことです」
建設から運営・管理までワンストップでできる強み
オーナーにとって最も負担が少ないのは、アパートの建設から一括借上げ、運営・管理までをまるごと委託することだ。しかし、そこまでワンストップで行う会社は意外と少ない。
伊藤氏「最近はオーナーの高齢化や兼業オーナーの増加もあり、建設会社にすべて任せたいという方が増えています。三井ホームグループでは関連会社を通じてすべての業務を担うことが可能ですが、建設会社としてだけでなく、管理会社としてのレベルや対応力はどうなのかと、トータルで厳しく見られていると感じます」
三井ホームのように多くのグループ企業を持つ大手の強みは、さまざまな領域においてリソースが豊富であること。高い知見に基づき、建設前のプランニングの段階から、最適かつ本質をついたアドバイスが可能なことだ。
伊藤氏「私たちは企画の段階から管理会社もチームに参加します。地域の住人像やニーズ、競合物件の状況を把握している管理会社の視点があれば、現状やこの先のマーケットをふまえ、適切な提案ができるからです。建設と管理が分散していると、そうしたシナジーを生み出すことが難しい。結果、特色のない物件になってしまいます」
さらに、大手として名が知れているからこそ、世間からの期待は大きく、その行動には社会的な責任感が伴う。昨今は有名企業の不祥事も珍しくないが、それでも相対的に見ればリテラシーは高い。
島﨑氏「ありがたいことに、オーナーは三井なら安心だろうと見てくれていますので、信頼を裏切ることはできません。管理戸数の規模でいえば我々より格段に多い会社はありますが、お客様からの評価という点では負けない自信があります。
特にご好評いただいているのは、『らくらくサポート』というメンテナンスのパックサービスです。毎月の保険を掛けていただくことで、万が一の水漏れや設備の故障費用を補填できます。賃貸経営には突発的な設備トラブルがつきものです。エアコンが壊れたり、給湯器の故障など、都度の修理交換までパックに含まれているのは弊社ならではの特徴だと思います」
グループ会社との連携によって提供される、三井ホームの多彩なソリューション。数十年スパンでのアパート経営を考えたとき、その存在はとても頼りになりそうだ。