株式会社シティネット オーガニックハウスモデルルームにて

長らく続く低金利のもと、高い人気を誇る国内不動産投資だが、安定的な賃貸需要が見込めるとされる東京都区内も、実は既に「レッドオーシャン」になりつつある。本連載では、株式会社シティネット執行役員・柴田文治氏に「横浜」「新築」「木造」の3つのキーワードを軸とした物件選びについて聞いていく。今回は、新築木造アパート投資で「消費税還付」を受けるためのポイントを伺った。

建築費1億円なら数百万円の還付金になることも

――不動産投資における消費税還付について教えてください。

 

柴田 ごく簡単に原理だけを説明すると、以下のようなことです。課税事業者の場合、消費税というのは原則的に「預かった消費税」と「支払った消費税」の差額を納付します。差額がマイナスになれば、その分は納付する必要がないので、支払った分を後から返してもらうことができます。この後から返してもらうことを「還付」といいます。


不動産投資の場合、建物(建築費)に消費税がかかります。たとえば、税抜き1億円の建築費でアパートを建てた場合、800万円の消費税を支払うことになります。

 

 

一方、課税売上(駐車場代金の受取など)が税抜きで年間100万円あり、消費税を8万円預かっていたとします。すると、「8万円-800万円」でマイナスとなる792万円が還付の対象になる、というのが大雑把な原理です。還付を受けるためには、税務署への申請が必要となります。

不動産投資で還付を受けるためには法人設立が必要に

――それだけ大きな金額が還付されるなら、絶対に申請した方がいいですね。

 

株式会社シティネット 執行役員柴田文治 氏
株式会社シティネット 執行役員
柴田文治 氏

柴田 ええ。これだけのキャッシュが入れば、キャッシュフローが大幅に良くなりますし、次の物件への投資に使うこともできます。そこで、ぜひ実行していただきたい、といいたいところですが、申請にはひと手間が必要になります。以前はこの申請が簡単に認められたのですが、税法の改正によって様々な条件が付されるようになり、現在では不動産投資で消費税還付を受けるためには一定の準備をしておくことが必要になりました。


その準備の1つが、法人、つまり会社を設立することです。それも時期があって、不動産の引き渡しなどと会社の設立のタイミングをうまくあわせないといけません。また法人設立後もいろいろとコツがあります。

 

 

――専門知識が必要なのですね。難しそうです。

 

柴田 正直に申し上げますと、簡単ではありません。中途半端な知識でこれを行うと税務署に否認される可能性が高いのです。そのためシティネットでは、不動産投資専門の税理士の先生をパートナーに迎え、投資家の皆様が物件を購入していただく前から入念な準備を進めます。シティネットで物件を購入していただいた方の半数以上が、この消費税還付を実行していますが、トラブルになったケースはありません。安心してお任せください。

取材・文/椎原芳貴(ハビタス) 撮影/永井浩
※本インタビューは、2017年10月6日に収録したものです。