ニューヨーク不動産で「ドルの安定資産を持つ」意味とは?

物件の想定利回りは2~3%程度。それにもかかわらず、世界中の投資家が集まるニューヨーク。なぜニューヨーク不動産なのか、本連載ではその魅力を詳しく見ていきます。

なぜNYには世界中の投資家が集まるのか?

かつて、ニューヨークの不動産投資をする方といえば、過去に何らかの形でニューヨークとかかわりあった方がほとんでした。例えば、ご自身あるいはご子息がアメリカ留学されていた、ニューヨークが好きでたびたび旅行で訪れている、以前駐在で住んだことがある・・・など。

 

しかし近年では、その傾向も少し様変わりしています。最近お問い合わせを頂く方の多くは、「今後、日本の不動産だけでは資産を保全していくことが難しい」と考えていらっしゃる方々です。為替リスク、少子化、地震などのカントリーリスクを考慮し、資産を分散投資し確実に守りたいという声が強まっています。

 

ニューヨークは、長期保有により確実な資産保全ができ、値上がりも期待できる安定市場です。しかし逆に、短期的な利回りを求める場合は、魅力的な市場ではありません。マンハッタンの物件の想定利回りは、おおよそ2~3%。これは都内の一等地にある物件よりも低いでしょう。

 

では、なぜこれほど低い利回りでも世界中から投資家が集まるのでしょうか? そもそも日本とアメリカでは 、空室リスク、賃料下落リスク、流動性リスクにおいて、大きな違いがあるのです。まずは「日本の常識」を忘れ、頭を切り替えてみましょう。

日本と異なる、空室リスク・下落リスク・流動性リスク

まず空室リスクですが、これは少子化が進む日本で物件をお持ちの方々にとって、一番深刻な問題だと思います。現在ニューヨークの空室率は、年間平均で1.5%前後を推移しています。これは、東京都内の空室率が15%前後、地方に行けばさらに高くなる日本の状況に比べると、驚異的な低さといえるでしょう。

 

次に賃料の下落リスクですが、物件の築年数とともに賃料が下落する日本に比べ、ニューヨークの賃料は物件の築年数にかかわらず年々上昇するのが一般的です。これは空室率の低さからもうかがえるように、ニューヨークは貸主有利のマーケットであるためで、地域やアパートのサイズ、競合物件の状況にもよりますが、通常のマーケットであれば毎年2~3%近く上昇します。

 

ニューヨークのアパートを借りている当社のお客様の中にも、更新時の賃料の上昇に対し、日本とのあまりの違いにびっくりされる方がいますが、こちらではそれが常識なのです。

 

ニューヨークの物件の利回りは、年々家賃の上昇とともに初年度から改善していきます。下記の例では、購入年度に1,600ドルの賃料は、12年後には約70%上昇し、2,700ドルとなっています。

 

ミッドタウンウエスト、1988年築のワンルームマンションの一例
ミッドタウンウエスト、1988年築のワンルームマンションの一例

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカは、先進国で唯一人口が増加している国です。国勢調査機関の予測では、マンハッタンの人口は2010年から2014年で3.2%の増加とされていますので、この空室率と家賃上昇の傾向はさらに続くことが予想されます。

 

最後に流動性リスクですが、アメリカの不動産市場は全体の91%が中古住宅で新築は9%しかありません。それに比べ、日本の不動産は87%が新築で、13%が中古住宅の販売です。2015年の第二四半期でいうと92.1%が中古住宅の販売でした。

 

中古でも価値が下がらずマーケットとともに価格が上昇していくのがニューヨークを含めたアメリカ不動産の特徴です。右の例でとりあげた購入時築14年の中古アパートは、さらに12年後には約2倍に値上がりしているのがその証左です。

 

次回は中古住宅市場の高い透明性についてご説明します。

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連載「ニューヨーク不動産」投資の最新事情

Relo Redac, Inc.  住宅部門バイスプレジデント

リダック住宅部門責任者。ニューヨーク州、コネチカット州、ニュージャージー州、マサチューセッツ州の不動産取引責任者(Broker)ライセンス保持者。
ニューヨーク不動産協会会員。米国不動産歴28年。兵庫県生まれ。1988年よりマンハッタンを中心に数多くの賃貸、売買、投資を手がける。2005年より住宅部統括責任者として日米で数々のセミナーを開催。
世界の投資家が集まるニューヨークで、ブラックマンデー、9.11、リーマンショックなど、自らが体験した28年間に及ぶニューヨーク不動産市場を元に ニューヨーク不動産の強み、落とし穴、日米の商習慣の違いなどわかりやすく解説する。

著者紹介

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