特集2016.11アメリカ不動産投資

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連載「ニューヨーク不動産」投資の最新事情【第13回】

マンハッタン「アッパーイーストサイド」の最新不動産事情

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マンハッタン「アッパーイーストサイド」の最新不動産事情

前回は、マンハッタンの高級住宅街「アッパーウェストサイド」の不動産事情を取り上げました。今回は、マンハッタンの「アッパーイーストサイド」の最新不動産事情について見ていきます。

3つの区域に大別されるアッパーイーストサイド

今回は、昔からのマンハッタンの高級住宅街として知られるアッパーイーストサイド(Upper East Side)をご紹介します。

 

アッパーイーストサイドは、セントラルパークの東側からイーストリバー沿いまで、南は59丁目から北は96丁目付近までの地域とされています。最近では開発や治安の改善が進み、5番街沿いの96丁目から110丁目付近もアッパーイーストサイドに含まれることがありますが、すべての区域が住宅街というわけではありません。

 

アッパーイーストサイドは主に3つの区域に大別できます。一つ目は、南は59丁目から北は72丁目までのレノックスヒル(Lenox Hill)と呼ばれる区域です。この地域はミッドタウンと隣接していて、トムフォードやプラダなどの高級ブランド店やブティック型のアパレル店、週末のブランチに利用できそうなレストラン、エクイノックス(Equinox)というスパも付いている高級スポーツジムなど、商業施設が多くあります。また、レキシントンアベニューやマディソンアベニューには観光客も多く訪れます。

 

二つ目は、ヨークビル(Yorkville)区域です。イーストリバーから3番街までの地域で、南は72丁目から北は96丁目付近まで閑静な住宅街が続いています。この区域は、地下鉄の駅から少し距離があり、川沿いということで治安を心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはマンハッタンにありながら周囲の喧騒からは離れ、周りにはカールシュルツパーク(Carl Schurz Park)やジョン・ジェイパーク(John Jay Park)といった公園があり、学校の評判も良く、小さな子どものいる家族に人気のエリアです。

 

最後はカーネギーヒル(Carnegie Hill)と呼ばれる区域です。南は86丁目から北は96丁目付近まで、東は3番街から西はセントラルパーク沿いまでの地域です。実業家で鉄鋼王のアンドリュー・カーネギー(Andrew Carnegie)が土地の区画整備に寄付をしたことにちなんで、カーネギーヒルと名付けられました。

 

一昔前まではイーストハーレム(East Harlem)の一部と見なされ、治安を不安視する声もありましたが、2000年代頃から高級賃貸物件やコンドミニアムが建つようになり、特にレキシントン街から3番街にかけてはブティックやファーストフードのお店、映画館が集まる繁華街となっています。歴史的にはドイツの移民が移り住んだためにジャーマンタウンと呼ばれ、ドイツビールとソーセージを出すバーが今でもその名残をとどめています。

 

不動産鑑定会社ミラーサミュエル社(Miller Samuel)によりますと、リーマンショック前の2008年では、アッパーイーストサイドの分譲マンションの中間価格値は1ベッドルーム(1LDKもしくは1DKタイプ)で72万5000ドルでしたが、2009年にはリーマンショックで約15%下落、その後は順調に回復して右肩上がりの市場が続き、昨年には2008年の中間価格値を超え、2015年は74万5000ドルを記録しています。

家族連れに人気の「Carnegie Park Condominium」

イーストサイドの中でも、特にカーネギーヒルは小さい子どものいる家族を中心に注目を集めており、昨年に賃貸ビルからコンドミニアムへコンバージョン(転換)した「Carnegie Park Condominium」は、全339戸のうち、274戸は2ベッドルーム以上となり、ファミリー層に人気があります。

 

部屋はゆったりとした広さのある構造で、育ち盛りの子どもがいる家族や、兄弟が多い、複数のペットがいるといった、家族それぞれの環境に応じた暮らしやすい間取りになっています。

 

現在、1ベッドルームは104万ドルから、2ベッドルームは162万ドル、3ベッドルームは449万5000ドルから、4ベッドルームで6950万ドルから市場に出ています。Sq.Ftあたりの単価は1ベッドルームで1475ドルと、新築物件の2500ドルに比べると購入しやすい価格帯になっています。

 

他の地域に比べると価格の上昇率が他地域に比べてやや遅れている感がありますが、2番街の地下鉄開通に伴い、近い将来、多いに活性化が期待されるエリアです。

 

【CARNEGIE PARK CONDOMINIUM】

 

●間取り 1ベッドルーム、1バスルーム


希望価格:104万ドル
面積:705 sqft / 65.49 m2
管理費:775ドル
固定資産税:823ドル
想定家賃:3400ドル
利回り:2.08%

 

 

●間取り 2ベッドルーム、2バスルーム


希望価格:162万ドル
面積:1076 sqft / 99.96 m2
向き:北西
管理費:1166ドル
固定資産税:1239ドル
想定家賃:5400ドル
利回り:2.22% 

●間取り 3ベッドルーム、3バスルーム


希望価格:449万5000ドル
面積:2147 sqft / 199.46 m2
向き:西
管理費:2372ドル
固定資産税:2520ドル
想定家賃:1万1000ドル
利回り:1.63% 

 

●間取り 4ベッドルーム、4バスルーム


希望価格:695万ドル
面積:3203 sqft / 297.56 m2
向き:南
管理費:3504ドル
固定資産税:3724ドル
想定家賃:1万6500ドル
利回り:1.60%

文中で登場した物件に関するお問い合わせは執筆者まで
ekawakami@redacinc.com

川上 恵里子

Relo Redac, Inc.  住宅部門バイスプレジデント

リダック住宅部門責任者。ニューヨーク州、コネチカット州、ニュージャージー州、マサチューセッツ州の不動産取引責任者(Broker)ライセンス保持者。
ニューヨーク不動産協会会員。米国不動産歴28年。兵庫県生まれ。1988年よりマンハッタンを中心に数多くの賃貸、売買、投資を手がける。2005年より住宅部統括責任者として日米で数々のセミナーを開催。
世界の投資家が集まるニューヨークで、ブラックマンデー、9.11、リーマンショックなど、自らが体験した28年間に及ぶニューヨーク不動産市場を元に ニューヨーク不動産の強み、落とし穴、日米の商習慣の違いなどわかりやすく解説する。

著者紹介

連載「ニューヨーク不動産」投資の最新事情

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