マンハッタン「チェルシー」地区の最新不動産事情

前回は、マンハッタンの「アッパーイーストサイド」について取り上げました。今回は、マンハッタンの「チェルシー」地区の最新不動産事情を見ていきます。

ハドソンヤード再開発プロジェクトが進行中

今回は、マンハッタンのチェルシー(Chelsea)についてご紹介します。

 

 

チェルシーは、5番街より西側からハドソン川沿いまで、南端は14丁目、東端は34丁目付近までの地域で、マンハッタンを東西に走る23丁目付近が中心地です。

 

北端の34丁目付近の10番街から西側は現在、ハドソンヤード再開発プロジェクト(Hudson Yards Redevelopment Project)と呼ばれる、最先端のテクノロジーを駆使した住居、オフィス、ホテル、商業施設、アートスペースが集まる一大複合施設の開発が着々と進んでいます。この全プロジェクトは2024年に完成予定です。

 

南端の14丁目付近には、8番街から9番街まで1ブロック丸ごとGoogleのニューヨークオフィスがあったり、その隣の10番街から11番街までの1ブロック分には、ショッピングや食事に便利なチェルシーマーケット(Chelsea Market)があったりと、非常に活気のあるエリアです。

 

チェルシーと言えば、ハドソン川沿いの高架を遊歩道に改装したハイライン(The High Line)が観光地として有名です。ハドソンヤードからチェルシー南端付近まで延びているこの遊歩道は、平日は観光客で賑わい、休日には散歩を楽しむニューヨーカーの姿を多く見かけます。

 

10番街と17丁目の交差点では、ハイラインから10番街を空中から見下ろせるようになっているスペースがあり、散歩の休憩やランチなどに利用されています。また、1ブロック南へ下った10番街と16丁目付近にはイタリア料理の巨匠マリオ・バターリ氏の高級イタリア料理店、デルポスト(Del Posto)や“料理の鉄人”でおなじみの森本正治氏の手がけるモリモト(Morimoto)があり、グルメなニューヨーカーに人気のエリアです。

投資用・実需用ともに人気が高い「The Caledonia」

20世紀前半のチェルシーは、アイルランド系の移民や付近の埠頭に通勤する港湾労働者の多い地区で、どちらかといえばさびれた雰囲気でした。

 

1990年代に隣町のソーホー(SoHo)の地価が上がってきたことからアーティストやギャラリーのオーナーがチェルシーへ移り住み、現在はニューヨークのアートの中心地となり、画廊が多く立ち並ぶエリアとなりました。

 

ソーホーに続いて家賃の高騰したこのエリアは、不動産鑑定会社ミラーサミュエル社(Miller Samuel)によりますと、まだ注目される前の1993年には分譲マンションの2ベッドルーム(2LDK)タイプで中間価格値は28万5000ドルでしたが、その後ソーホーに続いて注目を浴び、2008年には170万ドル、ハイラインの建設などでさらに人気があがり、2015年には256万ドルと価格の伸びを示しています。

 

Del PostoやMorimotoのある10番街と17丁目付近に2008年に建った「The Caledonia」というコンドミニアムは、高層階であればハドソン川やエンパイアステートビルディング、ワールドトレードセンター(One World Trade Center)などマンハッタンの象徴的な眺望を楽しむことができ、低層階にはエクイノックス(Equinox)という高級ラウンジジムが併設されていて、現在は2ベッドルーム(2LDK)タイプが249万5000ドルから市場に出ています。

 

「The Caledonia」はチェルシーマーケットからも1ブロックと利便性に優れ、421A Tax Abatementという固定資産税優遇措置を受けているため、不動産税(Real Estate Tax)が他の物件に比べて低く、投資用としても魅力があり、実需用としても若者を中心に人気のある物件です。

 

その他、現在はハイライン沿いに、英国の有名な建築家・故Zaha Hadid氏のデザインした、遺作とも言えるその名もZaha Hadidというコンドミニアムが建設中です。その圧倒的で近未来的な外観と、お洒落な内装は一際目立つ住宅となっています。

 

このように、チェルシーは今後アートとグルメと住居の融合した更に洗練された魅力的なエリアとなっていくことでしょう。

 


【CALEDONIA】

希望価格:249万5000ドル

間取り 2 ベッドルーム、2 バスルーム

面積:1038 sqft / 96.43 m2

向き:北、東

管理費:1099ドル

固定資産税:691ドル

想定家賃:8000ドル

利回り:2.99% 

 

外観

 

 

 

ZAHA HADID

希望価格:498万5000ドル

間取り:2 ベッドルーム、2.5 バスルーム

面積:1691 sqft / 157.09 m2

向き:北

管理費:3110ドル

固定資産税:2981ドル

想定家賃:1万3600ドル

利回り:1.81% 

 

ZAHA HADID 520 WEST 28TH 公式サイト:http://www.520w28.com/

 

 

 

 

 

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ekawakami@redacinc.com

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Relo Redac, Inc.  住宅部門バイスプレジデント

リダック住宅部門責任者。ニューヨーク州、コネチカット州、ニュージャージー州、マサチューセッツ州の不動産取引責任者(Broker)ライセンス保持者。
ニューヨーク不動産協会会員。米国不動産歴28年。兵庫県生まれ。1988年よりマンハッタンを中心に数多くの賃貸、売買、投資を手がける。2005年より住宅部統括責任者として日米で数々のセミナーを開催。
世界の投資家が集まるニューヨークで、ブラックマンデー、9.11、リーマンショックなど、自らが体験した28年間に及ぶニューヨーク不動産市場を元に ニューヨーク不動産の強み、落とし穴、日米の商習慣の違いなどわかりやすく解説する。

著者紹介

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