マンハッタン「フラットアイアン地区」の不動産事情

前回は、マンハッタンの「チェルシー」について取り上げました。今回は、マンハッタン「フラットアイアン地区(フラットアイアンディストリクト)」の最新不動産事情を見ていきます。

NY市内の最古の高層ビル「フラットアイアンビル」

NY市内に現存する最古の高層ビルをご存知でしょうか。今回は、マンハッタンの摩天楼の中でも一際目を引く存在で、そのビルにちなんで名付けられた地域、フラットアイアンディストリクト(Flatiron District)をご紹介します。

 

 

そのビルは、フラットアイアンビルと呼ばれ、20世紀初頭に建築されました。5番街とブロードウェイが交差するマディソンスクエアパークの直ぐ南に位置しています。映画スパイダーマンにも登場する三角形の建物で、一番細い箇所は幅が1メートル弱しかありません。

 

ワールドトレードセンターやエンパイアステートビルと同様に、ニューヨークの象徴とも言えるこのビルの付近一帯は、やがてフラットアイアンディストリクトと呼ばれるようになりました。キップスベイ(Kips Bay)やグラマシー(Gramercy)、チェルシー(Chelsea)と隣接し、地図で見るとちょうどマンハッタン内のミッドタウンとダウンタウンの中間に位置しています。

 

フラットアイアンビルの直ぐ近くにあるマディソンスクエアパークの西側には、イタリアングルメマーケット「Eataly」があり、買い物はもちろん、店内で食事をすることも可能です。東側には1913年まで世界で一番高い建物だったメットライフタワー(Met Life Tower)が建っています。メットライフタワーはエンパイアステートビルのように夜になると先端がライトアップされ、マディソンスクエアパークを幻想的な空間にしてくれます。

 

マディソンスクエアパークは地下鉄の23丁目駅に隣接しており、市内の他の地域からのアクセスも便利です。公園内にはニューヨーク発のハンバーガーショップ「Shake Shack」や青空市場、アーティストの路上ライブ等があり、とても活気的です。

 

フラットアイアンディストリクトは住宅や商業施設、ニューヨーク市立大学バルーク校(Baruch College)などの学校もあり、お昼時には芝生やベンチでゆっくりとランチを楽しむ地元の方やビジネスパーソン、学生、観光客であふれています。また、Flatironの名の通り、地面にあまり起伏がなく、平坦な道が多いので、ランニングやお散歩を楽しまれている方もよく見かけます。

高級コンドミニアム「400 Park Avenue South」

グラマシーやキップスベイ、マレーヒルも含めたこの地域のコンドミニアムの価格帯は、他地域と同様に年々上昇傾向にあります。

 

10年前(2006年)には1ベッドルームの中間値は74万5000ドル、2ベッドルームの中間値は140万ドルでしたが、昨年(2015年)はそれぞれ96万4000ドル、172万7875ドルと緩やかな上昇を続けております。特に昨今は、新築物件の建設予定が次々と立てられ、「400 Park Avenue South」のようなマディソンスクエアパーク付近の高級コンドミニアムは、人気も値段も高くなっています。

 

400 Park Avenue Southは、2015年に建てられたコンドミニアムです。外壁は全面ガラス張りで、お部屋内に最大限の太陽光を取り入れられるような特徴的な造りになっています。また、地下鉄28St駅への入り口と建物が直結しているため、寒さの厳しい冬や天気の悪い日などは非常に便利です。

 

全米で高級物件の開発を手がけるトールブラザーズ(Toll Brothers)がディベロッパーとなり、建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を受賞した経験のある建築家Christian de Portzamparc氏がデザインを担当しました。

 

40階立てですが、22階までは賃貸ビル、23階以上がコンドミニアムとなっています。住人専用の共用施設には、ジムやプールはもちろん、映画鑑賞のできるスクリーニングルーム、ゴルフシミュレーター等もあります。400 Park Avenue Southは、建物自体もロケーションも非常に良いクオリティーがあります。

 

加えて、10年間の固定資産税の優遇措置を受けられる421 A Tax Abatementの対象建物で、通常よりも毎月の不動産税の支払が少なく、投資にも実需にも向いている商品であると言えます。

 

 

古き良き時代の景観を残しつつ、新しい建物も次々に建設されているフラットアイアンディストリクトはニューヨークへ来るすべての人を惹きつける、過去と未来の混在したニューヨークらしいエリアです。

 

400 PARK AVENUE SOUTH

希望価格:215万ドル

間取り 1ベッドルーム、1バスルーム

面積:819sqft / 76.09m2

向き:西

管理費:900ドル

固定資産税:42ドル

想定家賃:5950ドル

利回り:2.8% 

 

希望価格:491万ドル

間取り 2ベッドルーム、2.5バスルーム

面積:1715sqft / 159.32m2

向き:北西

管理費:1940ドル

固定資産税:2815ドル

想定家賃:16500ドル

利回り:2.87% 

 

 

 

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ekawakami@redacinc.com

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連載「ニューヨーク不動産」投資の最新事情

Relo Redac, Inc.  住宅部門バイスプレジデント

リダック住宅部門責任者。ニューヨーク州、コネチカット州、ニュージャージー州、マサチューセッツ州の不動産取引責任者(Broker)ライセンス保持者。
ニューヨーク不動産協会会員。米国不動産歴28年。兵庫県生まれ。1988年よりマンハッタンを中心に数多くの賃貸、売買、投資を手がける。2005年より住宅部統括責任者として日米で数々のセミナーを開催。
世界の投資家が集まるニューヨークで、ブラックマンデー、9.11、リーマンショックなど、自らが体験した28年間に及ぶニューヨーク不動産市場を元に ニューヨーク不動産の強み、落とし穴、日米の商習慣の違いなどわかりやすく解説する。

著者紹介

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