日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「夏のボーナス」。一喜一憂の声が聞こえてきますが、実際のところはどうだったのでしょうか?
2021年夏季賞与、前年比7%減…「そもそもボーナスないし」の声も

コロナ禍でダウン続出!2021年、夏のボーナス

そろそろ手にするだろう夏季賞与。ウキウキしている人、そうでない人、さまざまなようですが、やはりこのコロナ禍。企業の業績について、良い話は少なく、芳しくないニュースのほうが目立っています。

 

先月、日本経済団体連合会が、大手企業の2021年夏季賞与・一時金の第1回集計結果を発表しましたが、それによると平均妥結額は前年比7.28%減の84万1150円で、2018年以降、3年連続の減少となりました(関連記事:『経団連が発表!「2021年夏のボーナス」途中回答』)。

 

業種別に見ていくと、最も高いのは「建設」で131万8655円。前年比4.14%減となっています。一方で最も低かったのは「鉄鋼」で54万1614円、前年比4.93%減。また前年に比べて上昇幅が大きかったのが「セメント」で、前年比3.99%増の77万4536円。下落幅が大きかったのが「自動車」で前年比10.76%減の87万9626円でした。

 

また一般社団法人労務行政研究所が東証1部上場企業を対象に行った調査では、調査企業139社平均で、71万397円。前年比2.5%減。製造業は前年比-3.8%減。最も症状幅が大きかったのが「電気機器」で前年比2.5%の80万3310円(「その他製造」除く)。一方、下落幅が最も大きかったのが「商業」で前年比-7.4%の62万2456円でした。

 

「Yahoo!ニュース みんなの意見」の「夏のボーナスは増えた? 減った?」の投票では、「増えた」が15.2%(3,399票)、「変わらない」16.6%(3,709票)、「減った」23.2%(5,174票)と、やはりあまり芳しくない様子。一方で、「夏のボーナスがない」が10.7%(2,379票)、「ボーナス自体がない」が34.4%(7,676票)と、夏のボーナスとは無縁の人が約半数。正社員でなかったり、年棒制だったりと、理由はさまざまですが、「ボーナスが減った!」「ボーナスが増えた!」のニュースとは距離を感じている人たちでした。