洗濯機などの大型機器類しか設置されていないコインランドリーでも、セキュリティシステムは必要です。今回は、コインランドリーでの犯罪リスクを大きく抑制する、防犯カメラによる監視システムについて見ていきます。

コインランドリーにも犯罪のリスクは存在する

コインランドリーは基本的に、洗濯機などの大型機器類しか設置されていないため、万引きや無銭飲食など、他業種で多発しがちな犯罪は発生しません。そのため、セキュリティシステムは必要ないと考える人もいるでしょう。

 

ところが、そんなコインランドリーにおいても、犯罪のリスクはあるのです。それは、両替機の窃盗と下着泥棒です。両替機窃盗の手口で多いのは、バールでのこじ開けや機械そのものをチェーンなどで巻きつけ、車で引っ張って持ち去る方法です。

 

こうした事件は珍しいケースではありますが、売上げを根こそぎ取られるのはオーナーにとって大きな痛手です。一般的な両替機には、100円玉ばかりとはいえ20万円前後は入金できます。さらに、機械の再調達代も発生します。なかには盗難に備えて盗難保険に加入するオーナーもいます。また、下着泥棒は、両替機の窃盗以上に発生の可能性が高いのです。女性をメインターゲットとして営業する以上、なんらかの対策を講じなければなりません。

やはり費用対効果が高い「防犯カメラ」の利用

これらの犯罪に対して現在もっとも費用対効果が高いと考えられるのが、防犯カメラによる監視システムの導入です。

 

遠隔操作でも活躍する防犯カメラですが、当然本業はセキュリティです。防犯カメラに録画された映像は、犯罪の解決や抑止につながります。警察庁の「警察が設置する街頭防犯カメラシステムに関する研究会」の報告によると、2009年12月に神奈川県の川崎警察署管内で街頭防犯カメラシステムの運用を開始したところ、2010年の刑法犯認知件数が2009年に比べ25.9%減少しました。周辺住民の約4割はカメラの設置によって犯罪被害の危険が減ったと感じています。

 

店内と駐車場のあらゆるところが撮影できるように複数設置するだけでなく、目立つように文字で「撮影中」といった告知をすれば、それだけで犯罪の抑止につながります。その際、撮影中の画像を店内のテレビに映し続ければ、より効果が上がるでしょう。

 

【 刑法犯認知件数の推移】

本連載は、2015年12月20日刊行の書籍『驚異のハイリターンを生むコインランドリー経営』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

驚異のハイリターンを生むコインランドリー経営

驚異のハイリターンを生むコインランドリー経営

浅井 伸宏

幻冬舎メディアコンサルティング

近年、資産を賢く運用し、不労所得を得たいと考える人が増えています。なかでも株や投資信託などの金融商品よりリスクが低い、長期にわたって安定した収入が得られるといった魅力から人気となっているのが賃貸アパートやマンシ…

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