息子たちのために・・・あるオーナー社長が「1冊の本」を書いた理由

今回は、息子たちのために本を出版したオーナー社長の事例を紹介します。※本連載では、毎回ひとつの事例をあげ、なぜ人々は本を出すのか、そして、本を出すことでどんなドラマが生まれるのかを探っていきます。

数十年後の息子たちに「生き方の遺書」を残したい

城北化学工業株式会社 代表取締役社長 大田友昭氏は、経営者として培ってきた経験を1冊の書籍にまとめた。

 

友昭氏の父である故大田雄三氏は1957年に個人企業として城北化学工業所を創業。亜リン酸エステルの専業メーカーからスタートし、以来幅広い分野で活躍をするリン化合物を提供してきた。

 

友昭氏も父の会社に入社し、経営について学ぶ日々が始まったが、親子の別れは突然やってきた。

 

2001年1月、大田雄三氏急逝。そのとき友昭氏は36歳であったが、急遽会社のトップを任されることになった。

 

社長就任後、アメリカ同時多発テロやITバブルの崩壊、リーマンショック、東日本大震災など様々な困難に見舞われたが、そのリーダーシップで激動の中を切り抜けてきた。

 

経営に重要なことは「直観力」と「哲学」であると友昭氏は語る。その独自の経営手法でグローバル化の舵をとり、結果として6期連続の売上最高記録更新となった。

 

 

書籍を執筆した理由として、次世代のリーダーに少しでも良い情報を提供していきたいと語っているが、もう1つ大事な理由がある。それは30年後、40年後の息子たちへの「生き方への遺書」である。本に書いてある言葉通りではなく、道しるべとして。

 

書籍を出版するということは「大切な想いを形にして後世に残すこと」である。友昭氏は若くして父を亡くした経験から、自身が社長として現役のうちに経営者としての考えをまとめた。

 

その本は何十年後、経営者となる息子たちを大いに支えることになるだろう。

 

 

大田友昭 著

『直観力経営 リーダーのための戦略的哲学リテラシー』

 

 

36歳で社長就任、10年で売上倍増! 実践に役だつ経営哲学を紹介。

 

父親の急死で突然社長に! 就任後に勃発した同時多発テロ、リーマンショック、果ては東日本大震災・・・度重なる経済危機を乗り越え、わずか10年で売上倍増を達成。弱冠36歳の社長が経営改善を成し遂げた理由とは?

 

経営者、起業希望者必読! 低成長時代に会社を円滑に経営する方法、51歳の経営者から30年後の息子達に贈る「生き方に関する遺書」の形を取った経営哲学書。

 

 

幻冬舎ルネッサンス新社 代表取締役社長

企画編集室・室長を経て現職。代表取締役となった現在も、毎月10冊以上の書籍編集に携わる。手がけるジャンルはノウハウ書、旅行記、写真集、絵本など幅広いが、特に得意としているのは小説と自叙伝。著者の出版目的を満たすことを重要視し、書き手と細かく議論を重ねる編集スタイルが特徴。これまで多数の重版実績を持つ。

著者紹介

連載<実録>本の出版を通して「人生の足跡」をのこした人々