「残りの人生は好きなように暮らしたい」67歳夫からの突然の離婚話

「残りの人生は、自分の好きなように暮らしたい」

突然、夫の浩一さん(67歳・仮名)から離婚を切り出された真理子さん(65歳・仮名)は言葉を失いました。

同じ会社に同期として入社した二人は、入社から3年後に結婚。男女雇用機会均等法が制定される前のことで、当時は結婚を機に退職する女性も珍しくありませんでした。例に漏れず真理子さんも仕事を辞め、専業主婦として社宅で新婚生活を始めます。

結婚後の真理子さんは、社宅の子ども会や行事の世話役なども引き受けながら、2人の子どもを育て上げました。子育てが一段落すると、再び扶養の範囲内で事務のパートに出ましたが、60歳ごろに体調を崩して退職。浩一さんの両親が高齢になってからは、通院の付き添いや身の回りの世話にも足しげく通いました。

一方、60歳で定年を迎えた浩一さんは、その後も関連会社で65歳まで働き、現在は週に1日ほど、以前の職場の仕事を手伝っています。

しかし、浩一さんが65歳で一線を退いた後、夫婦で過ごす時間が長くなるにつれ、二人の間に小さなすれ違いが積み重なっていったといいます。2年ほどが経ち、浩一さんが考え抜いた末に出した結論が「離婚」でした。

夫婦の金融資産は約4,500万円。二人が暮らす戸建ては、真理子さんが両親から相続したものです。年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせて浩一さんが年約222万円、真理子さんが年約87万円。2人で月約26万円を受け取っています。

「4,500万円と夫の年金、それぞれ半分をもらえるのよね。自分の年金と合わせれば十分生活できる」

ところが、離婚後のお金を一つずつ確認していくと、思いもよらない数字が見えてきたのです。