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夫婦それぞれの時間を大切にしてきた
神奈川県に住むマサトさん(70歳・仮名)は、妻のキヨミさん(67歳・仮名)と2人暮らし。会社員だったマサトさんは2年前に仕事を辞め、現在は夫婦合わせて月約24万円の年金を受け取っています。自宅の住宅ローンはすでに完済しており、夫婦の預貯金は約2,800万円。老後の生活に大きな経済的不安はありません。
キヨミさんは、マサトさんが現役で働いていたころから、近所のスーパーでパートを続けてきました。現在も週3~4日ほど勤務し、月に7万円ほどの収入があります。
夫婦仲は良好ですが、昔から「いつも一緒にいたい」というタイプではありませんでした。寝室も別。休日もマサトさんは釣りやスポーツ観戦、キヨミさんは映画や読書など、それぞれ好きなことをして過ごします。どちらかが興味を持てば一緒に出かける。そんな距離感が、2人には合っていました。
総務省の「統計からみた我が国の高齢者」によると、65歳以上の就業者数は943万人と過去最多。高齢になっても働き続けることは珍しくなくなっています。
最近、なぜか土日の勤務が増えた
ところが半年ほど前から、マサトさんは妻の勤務について気になることがありました。これまでは平日の勤務が中心だったキヨミさんが、土曜日や日曜日にもパートへ行くことが増えていたのです。
「もう年金もありますし、蓄えもある。そこまで働かなくてもいいんじゃないかと思ったんです。年齢的にも疲れるでしょうから」
ある日、マサトさんは妻に言いました。
「最近、土日もずいぶん仕事に入っているけど、働きすぎじゃないか?」
するとキヨミさんは、「平日にちゃんと休みを入れているから大丈夫」と答えました。
実際、週の勤務日数そのものが大きく増えたわけではありません。土日に働く代わりに、平日に休みを取っています。それなら本人が好きで働いているのだろう。マサトさんは、深く考えませんでした。
しかし、妻が土日の勤務を増やしたのには別の理由がありました。