65歳以降の雇用機会は広がっているものの、事務職や管理職の求人は限られ、現場作業を中心とした非正規雇用が主流となるのが現実です。現役時代との立場や収入の過酷なギャップと、シニア世代が直面する労働環境の実態を事例から紐解いていきます。
「使えねぇおっさんだな」時給1,320円・66歳シニアバイトが浴びる“娘より年下上司”からの怒声。現役時代は月収100万円の元部長が【住宅ローン1,600万円】を残して定年を迎えた末路 (※写真はイメージです/PIXTA)

働き続けるシニア世代

近年、ローンの返済に困窮し、「住宅ローン破産」を余儀なくされるシニアが増加傾向にあります。住宅金融支援機構『2023年度 住宅ローン利用者調査』によると、住宅ローン利用者の完済予定年齢の平均は70歳を超えており、多くの世帯が定年退職後もローン返済を継続する構造となっています。現役時代に「教育費」と「高額ローン」のダブル負担を抱えていた世帯では、子育てが一段落した段階で老後資金の蓄えが乏しく、退職金も完済には至らないケースが少なくありません。

 

また、65歳以降の雇用環境の実態として、以下のリスクが挙げられます。

 

65歳以降の「雇用の壁」と職種の変化

高年齢者雇用安定法により65歳までの雇用機会確保は定着しつつありますが、65歳を超えると事務職や管理職といったホワイトカラーとしての求人は激減します。総務省『労働力調査(令和7年 詳細集計年平均)』を見ても、65歳以上の就業者の多くは非正規雇用であり、警備・清掃・運搬・接客といった現場の肉体労働が中心となります。

 

健康リスクと返済不能リスク

シニア層の肉体労働は、怪我や持病の悪化によって突然働けなくなるリスクと隣り合わせです。毎月の住宅ローン返済を年金や勤労収入だけに依存している場合、働けなくなった途端に返済が滞り、最悪の場合は自宅を手放さざるを得ない事態へと追い込まれます。

 

定年後に住宅ローンが残る見込みがある場合は、60代前半のうちに「自宅の売却や住み替えによる残債整理」や「返済計画の見直し」を現実的に検討することが、老後の身を守る重要な防衛策となるのではないでしょうか。

 

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