総務省『令和7年国勢調査の人口等基本集計結果』によると、65歳以上の高齢者のうち「子と同居している人」の割合は、都道府県ごとに大きな開きがあります。同居率首位の山形県が38.2%に達する一方、最下位の東京都は13.8%にとどまり、約24ポイントもの格差が生じています。同居率の全国ランキングとともに、地域差を生み出す要因を考えます。
47都道府県ランキング「子と同居する高齢者の割合」…1位「山形38%」47位「東京13%」、25ポイント格差の理由 ※写真はイメージです/PIXTA

都市部で同居率が低下する理由…居住面積の制限と人口流入

一方、同居率が低い東京都や大阪府では、都市部ならではの住宅や暮らしの事情が影響しています。

 

東京都の持ち家率は44.9%と全国で最も低い数値です。持ち家世帯のうち一戸建ての割合は58.1%にとどまり、アパートやマンションなどの共同住宅に住む割合が41.2%に達します。集合住宅を中心とした限られた居住スペースでは、高齢になった親と同居するための部屋を確保するのが簡単ではありません。

 

さらに、進学や就職に伴う若年層の都市部流入も同居率を下げる大きな要因です。地方から引っ越してきた単身者が都市部で家庭を構える際、親と離れて暮らす核家族を選択するのが一般的になっています。

 

なお、北海道(16.2%)や高知県(18.5%)のように、若い世代の域外流出が進み、地域内に同居対象となる子ども世代自体が減っているエリアでも同居率は低い傾向を示しています。

 

今回の国勢調査では、65歳以上の人がいる世帯のうち「単独世帯(一人暮らし)」は815万3,000世帯(34.7%)に達し、最多を占めていることがわかりました。かつて一般的だった三世代同居世帯は153万6,000世帯(6.5%)にまで減少しています。

 

子と同居する割合が低い都市部や過疎地域では、高齢者の介護や見守りといったケアを家族内だけで支えきることが難しくなっているといえるでしょう。住まいの形や地域の家族構成の変化に合わせた、実効性のある公的支援の充実が求められています。