国土交通省の『二地域居住に関するアンケート』によると、別荘やセカンドハウスの所有を「やめたい」と回答した理由のトップは「金銭的な負担が大きい(37.2%)」となっています。バブル期に飛ぶように売れたリゾートマンションも、今では「負動産」と化しているケースは少なくありません。苗場のリゾートマンション購入から37年が経過し、現在は利用しなくなったにもかかわらず手放せない76歳男性の事例を通じて、老後の年金生活を圧迫する維持費の恐ろしさを見ていきましょう。
76歳元エリートが3,500万円で買った苗場のリゾートマンションの〈成れの果て〉…バブル絶頂期から37年、最高の買い物のはずが「1円でも売れません」の現実 (※写真はイメージです/PIXTA)

「1円でも売れません」かつては夢の別荘だったリゾートマンションの〈成れの果て〉

妻からは「早く手放してほしい」と懇願され、タケシさんは仲介業者に相談に行きました。しかし、担当者から厳しい現実を突きつけられました。

 

「正直に申し上げますと、この物件は1円でも買い手がつかないでしょう。もし手放したければ、処分費用を支払って引取業者に依頼するしかありません」

 

かつて「資産」と信じて疑わなかった別荘は、今やマイナスの価値しか持たない「負動産」へと変わってしまいました。マンション全体でも管理費の滞納者が増え続け、修繕の目処も立たないまま建物の価値は下がり続けています。

 

「後先を考えずに買ってしまったことを後悔しています……」

 

国土交通省の『令和5年度 マンション総合調査』によれば、築30年超の物件では修繕積立金の不足や滞納が深刻化しています。特に共用施設が豪華なリゾートマンションは維持費が高額になりやすく、たとえば年間30万円の維持費を要する物件であれば、30年間で計900万円もの固定費が家計を圧迫します。

 

かつての夢の別荘は、簡単には手放すこともできず、老後を脅かす重荷へと変わり果ててしまいました。

 

2023年に開始された相続した不要な土地を一定の条件で国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」も、建物がある土地やマンションの区分所有権は対象外です。不用品のように簡単に「廃棄」することはできず、処分費用を払って業者に引き取ってもらうなどの対策を講じない限り、タケシさんのように維持費を払い続けることになるため要注意です。

 

※個人情報保護のため、登場人物の情報等は一部変更しています。

 

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