内閣府の『令和6年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』によると、高齢者世帯の約6割が収入より支出が多く、預貯金を取り崩して生活しているという現実があります。限られた年金収入のなかで、老後資金をどう守るかは多くのシニアにとって切実な課題です。本記事では、可愛い孫たちの相次ぐ「帰省」による出費に戦慄する72歳男性の事例をもとに、シニアが抱える家族への出費と老後資金の不安について解説します。
「お盆に来たばかりじゃないか…」孫4人の襲来に戦慄する〈年金月15万円〉72歳男性。「シルバーウィークも行くね!」娘からの帰省LINEが憂鬱なワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

「来ないでほしい」と言えば孤独死の不安も…嫌われたくないという葛藤

「孫の顔を見るのは幸せだけど、正直来ないでほしい……」

 

それが、誰にも言えないサトシさんの本音でした。しかし、「お金がきついから来ないでくれ」と口にすれば、親孝行のつもりで来てくれている娘たちの機嫌を損ね、今度は本当に誰も寄りつかなくなって孤独死するのではないかという不安もあります。

 

「お金が厳しいから今回は遠慮してほしい」と正直に伝えたほうがいいのは痛いほどわかっています。「それでも、娘たちには嫌われたくない」と葛藤を抱えながら、サトシさんは憂鬱な気分でシルバーウィークを待っています。

 

内閣府の『孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和7年実施)』によると、一人暮らしの人のうち孤独感を「しばしばある・常にある」と感じている割合は9.8%と、同居人がいる人(3.4%)の約3倍となっています。老後の一人暮らしの孤独感から、サトシさんのように経済的な無理をしてでも家族の帰省を受け入れてしまうケースは珍しくないでしょう。

 

親子の関係性を維持しながらお互いが負担を感じないセカンドライフを送るためには、無理のない範囲でのおもてなしや予算について、早い段階で率直なコミュニケーションを図ることが重要です。

 

※個人情報保護のため、登場人物の情報等は一部変更しています。

 

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