観光庁「旅行・観光消費動向調査」によると、2025年の日本人の国内旅行単価は1人あたり4万8,359円で、前年より3.8%増加しました。旅行費が上がるなか、親族宅に泊まれることは、訪れる側にとってありがたいものです。一方、迎える側には食費や送迎、掃除、寝具の準備など、数字に表れにくい負担も生じます。シルバーウィークに群馬から遊びに来る13歳の姪から「テーマパークに連れて行って」と頼まれた43歳のマドカさん。これまで積み重なってきた違和感から、ある決断をしました。
いくらかかると思ってるの?シルバーウィークに姪の「テーマパーク付き添い」を頼まれた43歳共働き妻、義妹のお願いを一刀両断したワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

「うちの子、そっちに行かせるから」義妹からの電話

「シルバーウィーク、ミオをそっちに行かせるから」

 

東京都下に暮らすマドカさん(43歳・仮名)のもとに、夫・イツキさん(45歳・仮名)の妹、リカさん(40歳・仮名)から連絡がありました。群馬県に暮らす中学生の姪・ミオさん(13歳・仮名)が、連休を利用して1人で遊びに来るというのです。

 

「行ってもいい?」ではなく、「行かせるから」。すでに決まったことのような言い方に、マドカさんはうんざりしました。

 

マドカさん夫婦は共働きで、世帯年収は約1,100万円。子どもはいません。正直なところ、マドカさんは「また来るのか」と気が重くなりました。これまでもミオさんが遊びに来るたび、送迎や食事の用意、寝具の準備などを担ってきたからです。

 

そこへリカさんはさらに、「ミオ、テーマパークにも行きたいって言ってるんだけど」と続けました。チケット代はリカさんが負担するとのこと。それを聞いたイツキさんは、「じゃあいいじゃん。せっかく東京に来るんだし」とあっさり。

 

しかし、マドカさんにとって問題はチケット代だけではありませんでした。

 

観光庁「旅行・観光消費動向調査」によると、2025年の日本人の国内旅行単価は1人あたり4万8,359円で、前年比3.8%増。2026年4~6月期には5万381円と、前年同期比8.2%増えています。国内旅行にかかる支出は上昇傾向にあります。また、総務省の消費者物価指数によると、2025年平均の「外食」は前年比4.2%上昇しました。

 

親戚宅に泊まれば、訪れる側は宿泊費を抑えられます。一方、迎える側には食費や交通費など別の負担が生じます。以前、ミオさんが2泊3日で遊びに来た際も、食事や飲み物、交通費などで1万円以上は使っていたといいます。

 

「ご飯を食べさせること自体が嫌というより、泊めてもらうのも、どこかに連れて行ってもらうのも、最初から当然みたいに言われるのが嫌なんです」

「えー、原宿まで1時間もかかるの?」姪の一言にイラッ

以前、ミオさんが遊びに来た際、原宿に行きたいと言ったミオさんに「1時間ほどかかるよ」と伝えると、「えー、そんなにかかるの?」と驚かれ、マドカさんは引っかかりを覚えました。土地勘もないし、悪意がないことはわかっています。それでも、「東京っていっても、どこからでも原宿や渋谷がすぐ近くなわけじゃない。だったら都心のホテルに泊まればいいのにと思いました」とマドカさん。

 

さらに気になっていたのが、ミオさんの振る舞いです。食事をしたあとも食器はそのまま。マドカさんが料理を作っても、感想や「ありがとう」の言葉がないこともあります。何度か泊まりに来ていますが、リカさんが手土産を持たせることもほとんどありません。

 

「13歳の子に手土産を買えとは思わないですよ。でも親が『いつもありがとう』と何か持たせるとか、それくらいはあってもいいんじゃないかなって」

 

マドカさんには妹がおり、小学5年生の姪がいます。妹の娘は、挨拶をし、食後には食器を運び、何かしてもらえば「ありがとう」と言います。あるとき、その様子を見たイツキさんが、「○○ちゃんって、本当にしっかりしてるよね」と感心しました。マドカさんは思わず、「いや、普通だけど」と返したそうです。

 

「身内びいきもあるとは思います。でも、私にとっては夫の家族が普通じゃないんです」