高年齢者雇用安定法の改正により、2025年4月から企業は希望する高年齢者全員を65歳まで雇用することが義務化されました。しかし、65歳まで雇用が確保されているからといって、定年前と同水準の収入が保証されているわけではありません。本記事では、“ある事情”のために再雇用で働くことを選んだ63歳男性の事例をもとに、再雇用制度を利用する際に知っておきたい心構えと注意点をCFPの山﨑裕佳子氏が解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
俺は元営業部長なのに…手取り55万円だった63歳男性が「再雇用後の給与明細」を見て愕然。若手社員に指図され、プライドが砕かれても〈リタイアできない事情〉【CFPが解説】
公的年金の受給見込額を確認し、多様な働き方の選択肢を比較する
公的年金の受給見込額も、必ず確認しておくべきです。「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで自分の年金額を把握してください。
年金額よりも生活費が上回ると予測されるのであれば、65歳以降も働くのか、資産を計画的に取り崩すのか、あるいはさらに支出を抑える工夫をするのか、具体的な選択肢を並べて比較してみましょう。
「再雇用」を唯一の選択肢としないことも大切です。これまでのキャリアを活かせるような転職先を探してみることや、収入と働きがいを両立させるセカンドキャリアを模索してみる価値はあるでしょう。
老後の安心は「我慢して維持する」のではなく「資産寿命の設計」から
老後対策では「いくら貯めるか」も重要ですが、「いつまで、いくら働き」「いつから、いくら取り崩すか」という資産の寿命設計が欠かせません。
そのためには、定年前からキャッシュフローを可視化して、「仕事」「住宅ローン」「年金」「資産運用」「支出」を一体化して見直すことが大切です。
これが、定年後の生活を「我慢して維持する」のではなく、「納得して選択する」ための方法です。
山﨑 裕佳子
FP事務所MIRAI
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
CFP®
※個人の特定を避けるため、登場人物等の情報は一部変更しています。
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