老後資金に対する不安から、投資の「利回り」ばかりを追い求める投資家は少なくありません。しかし、データに基づけば、少ない元本で高いリターンを狙うよりも、一定の投資元本を確保して長期運用するほうが圧倒的に早く確実な資産形成が可能です。本記事では、投資において重要な“基本原則”と老後に向けて「1,500万円」を貯める現実的なアプローチについて、YouTubeチャンネル登録者数40万人超の人気FP・鳥海翔氏が解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
「老後安泰の目安は1,500万円」…支出の見直しと収入増で“投資元本”を増やし、手堅く資産を築くアプローチ【FPが試算】
「1,500万円」が老後安泰の目安
これを踏まえ、老後安泰の目安となるのが「資産1,500万円」というラインです。
仮に1,500万円のうち500万円を現金として手元に残し、残りの1,000万円を年利8%で20年間運用できれば、約4,660万円の資産が築ける計算です。
収入と支出が均衡している状態を保ちながらこの運用を継続するだけで、老後資金の不安は大きく解消されることになります。
資産運用のスピードを加速させる「支出の見直し」と「収入の増加」
ゼロから1,000万円、1,500万円という資金を作ることは容易ではありません。「なんとしてでも貯める」という強い覚悟が求められます。具体的な行動としてまず着手すべきは「支出の徹底的な見直し」です。
生命保険や医療保険、携帯電話の通信費、使用していないサブスクリプションサービスなど、毎月の固定費を見直すだけで1~2万円、生活習慣の改善も含めれば月3万円程度の資金を新たに捻出できる可能性があります。
しかし、節約には物理的な限界が存在します。手取り収入が20万円の人が、どんなに節約を頑張っても25万円を使えるようにはなりません。投資元本をさらに増やすためには、支出の削減と並行して「収入を上げる努力」が不可欠です。
収入を上げる手段として、単純な残業や深夜のアルバイトなど「時間を切り売りする労働」は長続きせず、生活の質を低下させます。おすすめは、過去の経験や趣味など「自分の好きなこと」を副業として収入に換えるアプローチです。
インターネットやSNSを活用すれば、特別な資格がなくても、グルメや旅行、スポーツの経験などを活かして月に3~5万円を稼ぐことは十分に可能です。
