米国株市場では、半導体やAI関連株を中心に調整局面が続くなか、投資家は現状をどのように判断すべきでしょうか。YouTubeチャンネル登録者数40万人超の人気FP・鳥海翔氏が、7月30日に発表されたMicrosoftやMetaの最新決算、FOMCでの結果、各指数の動きを踏まえ、今後の相場展開を予測します。
半導体株指数(SOX)はピークから30%下落で「弱気相場」に…荒い値動きが続く〈米国株〉の見通し【FPが解説】
FOMCは「金利据え置き」も…市場に残る利上げへの警戒感
2026年7月30日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利の据え置きが決定されました。景気の強さを背景に利上げが必要とする声もあったものの、据え置きに落ち着いたことで、目先の株価に直接的な打撃を与える要因にはならないとみられます。
しかし、手放しで安心できる状況ではありません。
今回の決定においては、委員の約4分の1が「利上げをすべきだ」として据え置きに反対の意見を示しました。この結果は、次回以降の会合において再び利上げが議論される可能性を強く残すものであり、市場には一定の警戒感が残っています。
今後の金利動向を見極めるうえでは、次回9月に予定されているFOMCの判断が重要な焦点となります。
S&P500・NASDAQ100・SOX…荒い値動きで引き立つ「分散投資の重要性」
6月以降の相場調整局面において、各指数の動きからは分散投資の重要性が浮き彫りになっています。
S&P500
半導体株指数であるSOXはピークから約30%下落し、NASDAQ100も約10%下落するなかで、S&P500はわずか2%程度の下落にとどまっています。この要因は、テクノロジー以外のセクター、特に金融やヘルスケアなどの分野が上昇したことにあります。
S&P500は、下落するセクターを他のセクターが支えるという、分散投資の効果が綺麗に機能した形です。当面は不安定な推移となる可能性もあるものの、主要企業の良好な業績に支えられ、長期的には手堅く推移しながら成長していく可能性が高いとみられます。
NASDAQ100
NASDAQ100は、S&P500よりも下落幅が大きくなっています。これは、現在上昇トレンドにある金融セクターがNASDAQ 100に含まれておらず、テクノロジー企業への依存度が高いため、S&P500ほどの分散効果がないことが原因です。
目先は荒い値動きに振り回される可能性があるものの、年末にかけては復調が期待できると考えられます。
半導体株指数(SOX)
今後の米国株全体の鍵を握るのが、最も値動きの激しい半導体株指数(SOX)です。ピークからすでに30%下落しており、定義上は「弱気相場」に入っています。しかし、半導体業界の実態そのものは決して悪くありません。先んじて決算を発表したASMLやTSMCの業績は好調であり、実質的な需要や売上、利益は十分に確保されています。
弱気相場の性質として、金利の先行きや他国の動向などの小さなニュースによって上下に乱高下しやすいという特徴がありますが、企業の実態を考慮すれば、年末から来年にかけて再び力強く反発する可能性が高いと考えられます。