「長生きリスク」への備えとして、年金受給額を増やせる「繰下げ受給」を選ぶ人が増えています。しかし、受給開始を遅らせるこの制度には、見落としてはならない注意点が存在します。特に、配偶者が亡くなり「遺族厚生年金」を受け取る場合、年金を増やすための我慢が完全にムダになり、かえって大損をしてしまう残酷な現実も……。本記事では、厚生年金を繰り下げた結果、夫の急逝で「5年間の我慢」が水の泡となった72歳妻の事例をもとに、社労士FPの五十嵐義典氏が「遺族厚生年金の調整」について解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
5年間の我慢がムダだったなんて…「年金繰下げ受給」を選んだ72歳妻の悲劇。夫の急逝で直面した〈残酷な現実〉【社労士FPが「遺族厚生年金の調整」を解説】
【社労士FPが解説】繰り下げるべきは「老齢基礎年金」だった…見落としがちな遺族年金の“落とし穴”
このように、老齢厚生年金には遺族厚生年金との調整という、見落としがちな“落とし穴”があります。今回のケースでいえば、繰下げをするとすれば、老齢厚生年金ではなく、調整のかからない老齢基礎年金のほうを選択すべきでした。
繰下げ受給は、増額した年金を受け取れる分、本人の「長生きリスク」に備えることができますが、配偶者の他界により大きな影響を受ける可能性があります。
繰下げ受給を検討する際には、こうした点もあらかじめ確認しておくようにしましょう。
五十嵐 義典
特定社会保険労務士/CFP
株式会社よこはまライフプランニング 代表取締役
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