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原材料費・運送費・人件費…「値上がり3連コンボ」で不可避な〈老後4,000万円問題〉
一般に値上げに大きく影響する要素として「原材料費の高騰」「輸送費の高騰」「人件費の高騰」があげられます。
円安になると、「原材料費」および「輸送費」の2要素に同時に値上げ要素としてのしかかってきます。
値上げ3要素がはっきりと上昇に転じ、価格に反映され始めたのはウクライナとロシアの紛争拡大からだと思います。ロシアのエネルギー資源と小麦等の輸出がストップし、またウクライナの穀倉地帯と流通網も大きなダメージを受けたことは世界的にエネルギー価格の高騰と穀物価格の高騰につながりました。
日本でもガソリン代、電気代、ガス代などが大きく上昇し始めたのはエネルギー危機を反映したものです。また、小麦を材料とすることから食パンなどの食品値上げが始まりました。なにせ全世界に輸出される小麦のシェアをみてみると、ロシアが第2位で17%程度、ウクライナが12%程度で2カ国が3割程度を占めていたのですから、供給不安が値上げを促すことは必然です。
食品を中心に始まった値上げも、最初は「10年ぶりの値上げ」のような報じられ方をしましたが、年に一度の値上げが毎年続いたり、同一年に2回値上げをするようなケースも生じるようになりました。スーパーマーケットの半分以上の値札が1年で差し替えられたといわれています。デフレの時代にはまったく考えられなかったことです。
「人件費の高騰」も大きい要因です。近年の人件費上昇は、人材不足に起因するところが大きくなっています。都内のファミレスやコンビニなどは最低賃金をはるかに上回る時給を提示しなければ人が集まらない状態になっていますが、まさに人材不足が賃上げを余儀なくしている事例でしょう。
人材の需給にギャップが生じている限り、賃金は引き上げざるを得ません。また、物価上昇を踏まえて全国47都道府県の最低賃金も引き上げが続いています。これまた価格に転嫁せざるを得ないことになります。
原材料費、運送費、人件費と値上がり3連コンボが成立した中、物価が上昇することは不可避となっています。
