(※写真はイメージです/PIXTA)
高齢者世帯が直面する「孫消費」の限界
ソニー生命保険株式会社『シニアの生活意識調査2025』によると、現在の楽しみとして最も多くの支持を受けているのが「旅行」(45.2%)です。「テレビ/ドラマ」(38.3%)、「映画」(28.6%)、「読書」(27.6%)と続き、「子ども/孫」は16.4%。吉田さん夫婦のように、離れて暮らし、ときどきしか会えない存在であれば、子や孫に会えるのが何よりの楽しみになるのは当然のことでしょう。
一方で気になるのが、最近1年間の「孫消費」の平均額です。その額は11万3,074円と、昨年より8,357円増加しています。年金の増加分を上回る物価高が続き、高齢者の生活は厳しさを増していますが、“孫”のためとなると財布の紐が緩んでしまう実態が、吉田さんのケースからも浮き彫りになります。
経済産業省『特定サービス産業動態統計調査』によると、近年の遊園地・テーマパークの売上高はコロナ禍以前を大きく上回る水準で推移しています。特筆すべきは、売上高を入場者数で割った「1人当たり売上高(売上単価)」の上昇です。コロナ禍前の2019年は9,041円でしたが、2022年には1万0,405円、2023年は1万1,662円、2024年には1万2,162円と右肩上がりを続けています。
チケット代の値上げや付加価値の高いサービスの展開が客単価を押し上げており、もはやテーマパークは「孫の笑顔のために」と年金生活者が気軽に散財できる場所ではなくなっています。
無理をしてまで「頼れる祖父」を演じ続ける先に、真の幸せはないかもしれません。将来的に発生し得る介護の経済的負担などを考慮し、互いの経済実態を尊重した「身の丈に合った交流」こそが、今の時代には重要といえそうです。
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