(※写真はイメージです/PIXTA)
「夫婦で過ごす老後」は絶対ではない
多くの夫婦は、「夫(妻)と過ごす老後」を当たり前のように想像しているでしょう。しかし、その当たり前が現実になるとは限りません。
厚生労働省「令和6年簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は女性が87.13歳、男性が81.09歳。さらに注目すべきは「平均余命」の考え方です。これはある年齢の人がその後何年生きられるかを示す「平均的な期待値」のことで、54歳男性の平均余命は28.91年。統計上は、正雄さんも80代まで生きる可能性が高かったといえます。しかし、これはあくまでも期待値。現実では、誰もがその通りには進みません。
厚生労働省「令和6年人口動態調査」によると、2024年の日本人の死因で最も多いのが「悪性新生物(腫瘍)」、次いで「(高血圧性を除く)心疾患」、「老衰」、「脳血管疾患」、「肺炎」と続きます。また、30年前の50代の死亡数はおよそ5万~6万人台で、当時の死因順位は1位が「悪性新生物(腫瘍)」、2位が「(高血圧性を除く)心疾患」、3位が「脳血管疾患」でした。
特に心不全などの心疾患は、加藤さんの夫のように「突然死」となることも少なくありません。同調査によれば、家庭内での不慮の死や急死は、働き盛りの50代から増加傾向にあります。
多くの人は「いつか来る別れ」を想定していても、それが今日明日訪れるとは想像していないでしょう。しかし統計が示す通り、突然の別れは誰にでも起こり得る現実です。
「明日がくるというのは、絶対ではないんですよね。だから、どんなに喧嘩をしていても、最後だけは顔を見て送り出してほしいね」
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