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「プレゼントは控えたい」と伝えた日
「楽しみにしていたんでしょう。泣いちゃった子もいました。でも、それでよかったと思っています」
千葉県在住の高橋和子さん(72歳・仮名)。早くに夫を亡くし、現在、生活を支えるのは月16万円の年金です。持ち家のひとり暮らしであれば、十分な収入だと思いきや、毎月赤字で、貯金を取り崩す日々が続いていたといいます。その原因は3人の子どもと、7人の孫たちでした。
子どもたちは何かと理由をつけて、孫とともに遊びに来てくれます。そのたびに食事代を出し、お小遣いを渡してきました。誕生日のほか、クリスマスなど行事ごとのプレゼントも、孫たちの希望を聞いて渡してきたといいます。
「孫はみな同年代なので、差をつけるわけにはいきません。クリスマスなんて、結構な出費ですよ。そしてすぐにお正月でしょう。年末年始の出費は、プレゼントやお年玉で何十万円にもなるんです」
孫たちは「ばぁば、クリスマスには××がほしい!」などと、直接リクエストしてくるのだとか。
「子どもたちも『ばぁばに買ってもらいなさい』などと言っているみたいで……。ローンの返済に教育費と、子どもたちも大変だから、それくらいは払ってあげようと思っていました」
しかし、築40年弱の自宅をリフォームしたあと、和子さんは家計を見直さないといけないと決意しました。
「これから先、子どもたちに迷惑をかけられないと、将来のことを考えてのフルリフォームでした。ただ、それで大きく貯蓄が減ってしまって……。今の調子で子や孫にお金を使っていたら、いつか経済的に迷惑をかけてしまうことは明らかだったんです」
和子さんは、孫たちへのプレゼント代を控えることを決めました。誰か一人だけ変えるわけにはいかないので、すべての孫を一律に。まず手始めに、ちょうどクリスマス前だったので「クリスマスプレゼントはなし」と子どもたちに伝えたといいます。
「『すぐにお年玉があるからいいでしょ』と。子どもたちは『わかった』と言ってくれましたが、『クリスマスにゲーム機がほしい』と言っていた次男の一番上の子はショックで大泣きしたらしいです。でも、続けられないことを続けるほうがよくないと思いました」
その後、家族との関係にも変化が見られたといいます。まず長男の家庭は、これまでと変わらず定期的に顔を見せ、孫たちも自然な様子で接してきます。一方で、次男の家庭は訪問の頻度が減り、連絡も必要な用件が中心になりました。さらに長女家族とは表面上は変わらないものの、以前よりもやや距離を感じるようになったといいます。
「次男や長女は、経済的に頼りにしていたんでしょうね。でも仕方がありません」と和子さん。現在は、無理のない範囲で付き合いを続けているそうです。
「私ができることは、金銭的な援助だと思っていました。しかし今は、前よりも落ち着いて子ども家族と関われるようになったと思います。自分の生活を最優先にしてよかったと思っています」
