自分の老後資金を削ってまで子供にお金を投じて、「教育費貧乏」に陥る家庭は少なくありません。しかし、世帯年収700万円・63歳のYさんは、地方の国立大学へ進学した息子へ「毎月15万円の仕送り」を続けながらも、老後資金2,000万円を一切減らすことなく、別で教育費1,500万円を周到に準備していました。ごく普通の家庭が周囲に流されず、老後不安もなく息子の夢を全力応援できた裏には、ある「貯金ルール」がありました。
息子が教育費貧乏から救ってくれた…〈世帯年収700万円〉63歳父親、「仕送り月15万円」でも「老後資金2,000万円」を死守できたワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

7割以上が「教育費に不安」…幼稚園から高校までの教育費の現実

文部科学省が発表した「子供の学習費調査」によると、幼稚園から高等学校卒業までの15年間に要する学習費総額は、すべて公立に通った場合でも約614万円かかります。これがすべて私立に通った場合は約1,969万円となり、進路によって教育費の負担は大きく異なります。

 

また、小学校や中学校の段階から、学習塾などの「学校外活動費」にかかる割合も高く、公立の小中学校においては学習費総額の60%以上を占めているのが実態です。Yさんの息子さんのように、塾に通わず公立校で学んだケースは、家計の助けとなることがわかります。

 

一方で、大学進学後の費用負担については、多くの家庭が不安を抱えています。

 

労働者福祉中央協議会が実施した「高等教育費や奨学金負担に関するアンケート調査」によれば、子供のいる人の77.8%が将来の教育費負担に「不安である」と回答しています。さらに、現実的に負担可能と考える年間授業料の中央値は44.1万円であり、現在の国立大学の標準授業料である53万5,800円すら下回っているのが現状です。

 

多くの家庭が、日々の生活費や老後資金の確保と並行して、教育費の準備に苦心している実態が浮き彫りになっています。

 

[参考資料]

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」

労働者福祉中央協議会「高等教育費や奨学金負担に関するアンケート調査(2024年6月調査)」