S&P500と全世界株式、どちらに投資すべきか……これは多くの投資家が頭を悩ませるテーマではないでしょうか。過去20年の実績ではS&P500が圧倒的に優位。しかし、2025年は全世界株式がS&P500を上回るリターンを記録しました。2026年現在、どちらを選べばいいのか。それぞれの特性を整理しながら、比較検証していきましょう。YouTubeチャンネル登録者数約40万人超の鳥海翔FPが解説します。
「S&P500とオルカン(全世界株式)どちらに投資すべき?」…定番の論争テーマに終止符を打つ【YouTubeチャンネル登録者数40万人超え・人気FPの回答】
S&P500=アメリカ経済そのもの?
S&P500は、アメリカの優良大型株500社で構成される株価指数です。アメリカ経済そのものに投資していると言っても過言ではありません。
また、NVIDIAやApple、Microsoftなどの組入れ上位10銘柄だけで、構成比率の約38.2%を占めています。
500社均等なら1社あたり0.2%のはずですが、上位10社でこれだけのウェイトを占めるのは、時価総額加重平均という仕組みによるものです。伸びる会社の比率が自動的に増え、業績の低迷した会社は自然に比率が減っていく——この「自己浄化機能」がS&P500が長年高いリターンを維持してきた最大の理由といえるでしょう。
実際に過去20年のデータを見ても、S&P500は安定して高いパフォーマンスをあげています。また、S&P500はアメリカ企業に投資していますが、売上の約40%はアメリカ国外で生み出されている点も注目です。AppleやMicrosoft、Amazonなどの製品・サービスは世界中で利用されており、実質的に世界経済に広く投資しているといえるでしょう。
過去のリターンは次の通りです(2026年3月時点)。
1年:+19.3%
5年:+23.4%
10年:+18.1%
20年:+12.3%
これは、たとえば100万円を投資した場合、1年後には119万円、5年後には286万円、10年後には527万円、20年後には約10倍の1,019万円になる計算です。
全世界株式とは
全世界株式は、先進国+新興国47ヵ国、約3,000社に投資する指数です。S&P500の500社に対して、対象企業数は約6倍におよびます。
ただし、上位10ヵ国で構成比率の85.5%を占めており、特にアメリカが61.9%と圧倒的です。2位の日本は約5%程度に過ぎません。
組入れ上位銘柄もNVIDIA、Apple、Microsoft、Amazon、Metaなど、S&P500とほぼ同じ顔ぶれで、TSMCが加わる程度です。上位10銘柄で23.6%を占めています。
全世界株式の最大の魅力は「世界中の成長を取り込める」点です。アメリカだけでなく、インドや台湾などの成長期待も同時に拾うことができます。
なお、過去のリターンは次の通りです(2026年3月時点)。
1年:+27.1%
5年:+21.8%
10年:+16.3%
20年:+10.2%
前述のS&Pと同条件、仮に100万円を投資した場合、20年後には約703万円になる計算です。