実家の片付けで見つかった、母を守るはずだった「一枚の紙」

母親の四十九日を終え、健一さんは実家の片付けをしていました。すると、仏壇の奥にある小さな引き出しから、一枚の紙が出てきたのです。

それは、色あせた生命保険証書。そこに書いてあったのは、まさかの内容でした。

契約者:父
被保険者:父
受取人:母
保険金額:500万円

「なんだよ、これ…おやじ、他にもあったんじゃないか!」

思わず声が漏れます。父は、家族に伝えていた保険とは別に、もう一つ終身保険に加入していたのです。 しかも、その存在は家族に一切伝えられていませんでした。

父親が亡くなった際に、もし父名義の保険が一つも見つからなければ、「なにか保険があるのでは」と探したかもしれません。しかし実際には、葬儀費用をまかなった300万円の保険がありました。

さらに父自身が「葬式代はこれで」と話していたため、家族は自然と「保険はこれだけ」と思い込んでしまっていたのです。

健一さんは思いました。

「もしあのとき、この保険の存在を知っていれば、母さんはもっと安心して過ごすことができたんじゃないか……」