物価上昇が続くなか、年金生活に不安を抱く人は多いです。特に、配偶者を亡くして年金受給額が減少した場合、生活設計の見直しは避けられません。そんな受給者を助ける、年金の“上乗せ制度”はご存じでしょうか。夫を亡くして年金受給額が月あたり22万円から15万円に減少した67歳女性の事例をもとに、「年金生活者支援給付金」のポイントと注意点をみていきましょう。辻本剛士CFPが解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
本当にもらえるんだ…偶数月の15日、銀行のATM前で笑みを浮かべる60代女性。日本年金機構から届いた“緑色の封筒”で「年金+7万円」に【CFPが「年金生活者支援給付金」のポイントを解説】
「年金生活者支援給付金」の注意点
この「年金生活者支援給付金」には注意点があります。それは、当たり前ですが“申請しなければ支給されない”ということです。また、提出期限が設けられており、期限までに提出できなかった場合、その年の10月分まで遡って受け取ることはできず、請求した月の翌月分からの支給となってしまいます。
対象であっても、請求が遅れることで受け取れない期間が生じるため、請求書が届いたら早めに手続きを行うようにしましょう。
「年7万円弱でも、心の支えに」ナオコさんのその後
年金生活者支援給付金を受け取れるようになり、ナオコさんはこれからの生活について少しずつ考えを整理しはじめました。
月々の赤字がすぐになくなるわけではありません。しかし、わずかにでも収入が増えたことで、家計を見直す余地が生まれたと感じたそうです。
また、支出の効率的な削減や今後の資金計画については、一つずつ確認を進めているといいます。急に大きく変えるのではなく、できることから少しずつ取り組む方針とのことです。
「夫の遺産は、できるだけ子どもにも遺してあげたいんです」
そう話すナオコさんは、これからの生活に多くを望んでいるわけではありません。
無理のない範囲で、長く続けられる暮らしを大切にしたいと考えています。
辻本 剛士
神戸・辻本FP合同会社
代表
