多くの親は、わが子になるべく十分な教育を受けさせたいと考えるもの。とはいえ、子ども1人にかかる教育費は約1,000万円~約3,000万円と大きく、また公立・私立どちらに進学させるかによってその金額は大きく変わります。今回は、わが子の「中学受験」を視野に入れる30代夫婦の事例から、教育費の備え方と資産形成のポイントをみていきましょう。ファイナンシャル・プランナーの三藤桂子さんが解説します。
子どもを「中学受験」させたい…愛するわが子の「教育資金」確保に励む30代夫婦の事例【みんなが資産形成をはじめたきっかけ】 (※画像はイメージです/PIXTA)

世帯年収900万円・共働きのAさん夫婦

 

都内在住のAさん(37歳・女性)は共働き夫婦で、小学2年生の息子が1人います。息子が通う小学校では、クラスの半数近くが私立中学を受験するため、A夫婦もわが子を受験させようと考えています。

 

周囲のママ友の話によると、多くの家庭で小学4年生あたりから進学塾に通わせ、受験準備を始めるとのこと。

 

しかし、これまで2人とも“独身気分”が抜け切れず自由にお金を使っていたことに加え、引っ越しなどの支出も重なり、十分な貯蓄ができていない状況でした。

 

A夫婦から話を聞いたFPのアドバイス

夫婦の年収は、夫が約500万円、妻が約400万円で、世帯年収は900万円とのこと。30代の平均的な年収は男性で392.8万円、女性は331.3万円(大卒、30代後半)ですから、日常生活を送るには十分な金額でしょう。

※厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況

 

とはいえ、中学受験の準備に入ると、塾代などの教育費がかさむ可能性が高いです。そのためまずは、生活費の見直しとともに、出費の時期を把握したうえで、目的別に貯蓄を分けて管理する必要があります。

 

たとえば、万が一の事態に備えた予備費や、中期的には中学受験に向けた教育費、長期的には大学進学にかかる費用など、目的に応じた資産形成を検討したいところです。

 

保険であれば、子どもの年齢や受験時期に合わせて受け取れる「学資保険」を活用するといいでしょう。

 

また、中長期的な資産形成には、積立型のNISA(つみたて投資枠)を利用することで、教育費だけでなく将来のライフイベント全般に備えることができます。

 

なお、共働きであるA夫婦の場合、“2人の収入”が家計の前提となっているため、医療保険や就労不能保険など、どちらかの収入が途絶えた場合のリスクにも備えておくことが大切です。