「正月だから仕方ない」が食費アップに…
「正月はお金がかかる」
「年に一度だから多少の出費は仕方ない」
こうした思い込みが、年末年始の食費を押し上げる大きな原因になっています。
「正月明けのレシートを見るのが怖い」
「気づいたら、普段よりかなり食費がかかっていた」
「正月用に多めに買ったものの、食べきれずに無駄になってしまった」
といった相談が岩切氏のもとにも寄せられるそうです。
では一体、どのような方法で正月の食費を抑えるのがいいのでしょうか。
結論:狙うのは「1月1日・2日の夜」
岩切氏が勧めるのは、「1月1日・2日の夜に、スーパーの惣菜コーナーを狙う」という方法です。特別な節約テクニックは不要で、買い物のタイミングを少し変えるだけで結果は大きく変わります。
その理由は、スーパー側の事情に目を向けるとわかりやすいでしょう。年末年始は、寿司やオードブル、ローストビーフ、揚げ物セットといった正月仕様の食べ物が増えます。売り場も普段と比べて華やかですよね。お店側は原価が高い商品を並べ、単価を上げて販売しています。
しかし一方で、年末年始は売れ残りによる廃棄リスクも高まります。特に1日と2日の夜は来店客が少なくなりやすいため、夕方以降、商品を売り切る目的で値引きが入りやすくなります。
結果として、正月向けの豪華な惣菜が、普段以上の割引率で並ぶことになります。ここが、食費を抑えながら満足度を上げられる最大のポイントです。
【実体験】「豪華なのに、支出は軽い」1,450円で食卓は“おうちビュッフェ”
岩切氏自身も、以前は「正月は散財するもの」と半ば諦めていたといいます。しかし、ある年の正月の夜、偶然スーパーに立ち寄ったことで、その考えは大きく変わったそうです。
正月用の豪華な総菜に半額シールが貼られ(半額以下の価格になっている商品も多数)、圧倒的に安くなっていたのです。
寿司、ローストビーフ、鍋に使える切り身……。「正月に食べたいもの」が軒並み割引価格で並んでいました。気づけばカゴはそれなりに埋まっていましたが、結果として食卓は完全に「おうちビュッフェ」状態。
ピザ:1,200円→500円
ローストビーフ:1000円→400円
タラの切り身:600円→200円
ひじき:300円→50円
これらを全部買っても、合計1,450円でした。
「我慢して節約」ではなく、「満足しながら節約」。結局、買った商品は1日では食べきらず、2~3日かけて完食。 コスパがよかったと岩切氏は語ります。