「金のことは俺に任せておけ」──そんな夫の言葉を信じて40年。長年家計を“頼れるパートナー”に任せてきた結果、恐ろしい事実が明るみになり……。60歳の相田美代子さん(仮名)に突然起きた「まさかの事態」とは? 夫婦の家計管理と落とし穴について、FPの青山創星氏が詳しく解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
主人は大嘘つきでした…60歳妻を打ちのめした「裏切り」。〈退職金1,500万円〉11歳年上“頼れる夫”が顔面蒼白で明かした「とんでもない告白」【FPの助言】
夫婦の経済的対等性を築く4つの行動指針
美代子さんの体験から、私たちが学ぶべき教訓を4つの行動指針としてまとめました。
1. 月1回の家計会議を習慣にする
収入・支出・貯蓄・投資の状況を夫婦で共有し、「お金の話はタブー」という雰囲気を作らない
2. 「誰にも奪われない老後資金」を確保する
パート収入の一部で自分名義の貯金を作っておく。手元資産によってはiDeCoやNISAを活用するのも1つの手
3. 重要な金融取引は必ず夫婦で決める
住宅ローンや投資など、家計に大きな影響を与える判断は必ず相談してから決める
4. 緊急時の相談先を事前に調べておく
市区町村の男女共同参画センターや消費生活センターなど、夫婦関係や経済問題の相談窓口を把握しておく
「人生を諦める必要はない」希望のメッセージ
「夫にまかせっきりになんてしなければ……」そう後悔しても、過去には戻れません。ですが、未来は自分で選択することができます。どれを選ぶのかは自分次第。美代子さんは、悩みながら自分にとってのベストな老後を模索しています。
夫婦の一方が家計を完全に管理するスタイルがうまくいくこともゼロではありませんが、夫婦が対等に家計を把握し、リスクを分散するのが基本です。
あなたの家庭の家計管理は透明ですか? パートナーとお金の話をタブー視していませんか? 美代子さんのような悲劇を避けるためにも、今日から夫婦の経済的対等性について話し合いましょう。そして、もし現在美代子さんと同じような状況にある人は、「未来は選択できる」ということを忘れないでください。
ファイナンシャルプランナー
青山創星