まだまだ働き盛りの50代。肩書きも給与も十分なはずなのに、「なぜか仕事への意欲が湧かない」という人も多いのではないでしょうか。考えられる原因はさまざまですが、その背景には、気づかぬうちに見逃している「定年のサイン」があるかもしれません。丸山法子氏の著書『定年を意識したら読む本 定年のトリセツ』(ごきげんビジネス出版)より、心身ともにじわじわと忍び寄る「定年」を知らせるサインについてみていきましょう。
老眼と格闘しつつ、自分はまだ「現役」と信じていた50代…裏では、人事部から「定年前の働かないお荷物社員」と呼ばれていた“地獄”
徹夜のダメージ、気力の低下…見逃せない「定年到来」のサイン
ほかにも「定年の知らせ」はあります。たとえば、平坦なところでつまずいて転倒してつい骨折するなど、笑い話にすらできないレベルの体力の衰え。ジェットコースター並みの気力低下。ホラーですか!とつっこみたくなる寝起きの顔。
次の日の朝に味わう揚げものと霜降りの深い後悔。徹夜残業のダメージが1週間抜けず、パソコンやスマホの操作をなかなか覚えられない……など、いままであった「右肩上がりの成長株」というセルフイメージの卒業を痛感することはないですか。
ここまで「こんなことはないですか」としつこく聞きました。だんだん嫌な気分になった人もいるかもしれませんね。ほんと、ごめんなさい。
たしかに「あなたはすでに老いへの一歩を踏み出していますよ」と言われて、「やったーーーー、待ちに待った老後、バンザーーーイ」なんて大喜びする人は、そういないのかもしれません。もちろん耳に痛い話をしているのはわかっています。しかし「そうかもしれない」と、1ミリ程度でもそれを引き受けていただけないと、この話は進みません。
安心してください。いますぐ老後の準備をしてくださいとはいいません。ただ、その心構えだけはしておいてほしいなというのが、研修講師であり、福祉の専門家である私からの提案です。
聞いておいて損はない、とくに嫌でも社会福祉が身近になる、老いの未来の話なのです。
◆ここまでのまとめ◆
●人生の後半期は気づかないうちにいつの間にかやってくる
●老いへの第一歩である「定年の到来」を受け止めよう
丸山 法子
株式会社Rensa 取締役/福祉事業部 リエゾン地域福祉研究所 代表
※本記事は『定年を意識したら読む本 定年のトリセツ』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。