老後2,000万円問題をきっかけに老後資金に対する国民一人ひとりの意識が高まっています。ただ、金融教育が浸透していない日本では、お金を貯めることはできても、そのお金を“上手に使える人”は多くないようです。とある男性の事例をもとに、詳しくみていきましょう。牧野FP事務所の牧野寿和CFPが解説します。※個人の特定を避けるため、登場人物の情報等は一部変更しています。
(※写真はイメージです/PIXTA)
貯金額1億円の65歳元サラリーマン、年金生活突入後に「毎日が地獄です」のワケ【CFPの助言】
貯金はもちろん大事だが…
退職金を含めておよそ1億円の貯金を達成したAさんは、貯めたお金の具体的な使い方を決めていなかったことから、いざ使うフェーズになって、貯金が減ることがストレスに感じると気づいたそうです。
Aさんのようなケース以外に、定年から5年~10年が過ぎ、退職金も貯蓄もなくなった結果、「年金だけの今後の生活をどうしたらいいのか」という相談はよく受けます。
そのような相談者は、Aさんのようにセカンドライフのプランを事前に策定していなかったり、作成していてもその内容が不十分だったりというケースが多いです。
繰り返しになりますが、老後の生活設計は退職してからでは遅いのです。退職する前に、プランを作っておき、その計画に基づいて、安心した老後を過ごしていきましょう。
牧野 寿和
牧野FP事務所合同会社
代表社員