A夫婦の定年退職後…義娘の態度が“豹変”

A夫婦ともに退職金が支給された直後のこと。

Cさんがふと「おやじたち退職金はいくらもらったのかな?」と言っていたのを思い出したDさんは、結婚後Dさんが勤める銀行に給与口座を変えてもらった、A夫婦それぞれの残高を確認。まさかの金額に驚きを隠せません。

「こんなにお金を持っていたなんて……。嫁として、銀行員として、このお金を減らさないように頑張らなきゃ。そのためには今からでも遅くない、信頼関係を構築して、義両親の資産管理を任せてもらおう」

それ以来、Dさんはことあるごとに義両親の自宅を訪れるようになりました。

「Dさんの態度が明らかにおかしい。もしかして、自分たちの退職金を狙っているのか……?」

A夫婦は、退職金が支給されてから頻繁に自宅を訪れるようになったDさんに不信感を抱きはじめます。

「敬老の日」の来訪を拒否

A夫婦がDさんに対して「ドライな付き合いも考えものだけど、急にあれだけ媚びを売られてもな」と話していた矢先のこと。DさんからBさんに電話がかかってきました。

「お義母さん、先日はどうも、今度の敬老の日にみんなでお祝いしたいのですが、ご都合はいかがですか?」

Bさんは一度やんわりと断るも、粘って引かないDさん。こちらの都合を無視して強引に約束を取りつけようとするDさんに対して、Bさんは我慢の限界を迎えました。

「あなた、いったいなにを考えているの? 敬老の日を利用しないでちょうだい!」

Bさんは思わず声を荒らげ、来訪を拒否したのです。

「このままでは、自分たちの財産が義娘に乗っ取られるのでは」と心配になったA夫婦は、再び筆者のところへ相談に訪れたのでした。

義理の家族との“適切な距離感”とは

株式会社AlbaLinkが既婚者500人を対象にした「義両親との関係に関する意識調査」によると、義両親とうまく付き合うための工夫や心がけていることとして、1位は「距離感を保つ(114人)」、2位「プレゼントを贈る(100人)」の順でした。

また、ゼクシィ「彼親」110人アンケート『彼親の本音は? 「お嫁さんとのこんな関係が嬉しい!」ランキング』では、息子の妻とは「適度な距離を保ちながらも、コミュニケーションは自然にとりたい」という親世代の本音のようだ。という調査結果がでています。

義理の親子には「適切な距離感」が欠かせないようです。ただし、その「適切な距離感」は家庭ごとに異なります。